日立キャピタルの上場廃止と株主の今後について
9月24日、東証1部上場の三菱UFJリース(8593)と日立キャピタル(8586)は、吸収合併による経営統合を発表しました。
・日立キャピタルは2021年3月30日上場廃止
・三菱UFJリース「1」、日立キャピタル「5.10」
日立キャピタルは2021年3月30日(火)に上場廃止になる予定です。売買最終日は3月29日(月)です。
合併比率は三菱UFJリース「1」に対して、日立キャピタル「5.10」。日立キャピタル1株に付き、三菱UFJリース5.10株が割り当てられます。
日立キャピタルの株価について
両社の株価は「1」と「5.10」に近づくように動きます。
9月24日時点で、三菱UFJリースが515円、日立キャピタルが2,558円でした。仮に三菱UFJリースが515円で動かないとすると
515×5.10=2,626.5
となり、日立キャピタルは約69円割安となります。
ただし、三菱UFJリースの株価も常に動くので、三菱UFJリース600円と日立キャピタル3,060円、三菱UFJリース400円と日立キャピタル2,040円という組み合わせもあります。
三菱UFJリース日足チャート
9月24日終値515円。後場取引時間中に経営統合の報道が出たため、東証は13時44分から売買停止にしました。
15時5分まで停止が続き、再開は15時6分。一般投資家は取引することなく終わりました。
日立キャピタル日足チャート
9月24日終値2,558円。こちらも同じく売買停止。本格的な取引は9月25日以降となります。
今後、株価はサヤ寄せにより、割安な状態が解消されます。その後は三菱UFJリースの株価が上がれば日立キャピタルの株価も上がり、三菱UFJリースが下がれば日立キャピタルも下がる。
この傾向が上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
日立キャピタルの株主の今後について
日立キャピタルの株主は、上場廃止以降、保有株が三菱UFJリースになります。
例えば、日立キャピタル100株は三菱UFJリース510株です。三菱UFJリースは100株単位で取引するので、10株が単元未満株です。
単元未満株は、SBI証券やマネックス証券などのネット証券を利用すれば普通に売買できます。単元未満株でも株数に応じて配当金がもらえるので問題ありません。
両社は以前から資本業務提携を行っているので、経営統合についても株主は予想していたと思います。
三菱UFJリースは半期ごとに配当金を出しています。そのまま株主を続ける人は多いでしょう。
もし、単元未満株の換金(または買い増し)が面倒であれば、日立キャピタルの上場廃止前に売却することをオススメします。