アークの上場廃止と株主の今後について
5月14日、東証1部上場の三井化学(4183)は、アーク(7873)を株式交換で完全子会社化すると発表しました。
・アークは2020年7月30日上場廃止
・三井化学「1」、アーク「0.0511」
アークは2020年7月30日(木)に上場廃止になります。最終売買日は7月29日(水)です。
重要な株式交換比率は、三井化学「1」に対して、アーク「0.0511」です。上場廃止後、アーク1株は、三井化学0.0511株に換わります。
アークの株価について
両社の株価は、「1」と「0.0511」に近づくように動きます。この現象をサヤ寄せといいます。
その後、比率とほぼ同じように動きます。
5月14日時点で、三井化学が1,935円、アークが87円でした。仮に三井化学が1,935円で動かないとすると
1,935円×0.0511=98.8785円
となり、アークは約12円割安の状態となります。
ただし、三井化学の株価も常に変動するので、三井化学2,000円とアーク102円、三井化学1,500円とアーク77円という組み合わせもあります。
三井化学日足チャート
5月15日終値1,887円。前日比48円安でした。
アーク日足チャート
5月15日終値96円。前日比9円高でした。
アークが割安な状態だったため、株価が上昇し、サヤ寄せしています。
今後、三井化学の株価が上がればアークの株価も上がり、三井化学が下がればアークも下がる。
この傾向が上場廃止まで続く見込みです。
アークの株主の今後について
アークの株主は、上場廃止以降、保有株が三井化学の株に換わります。
例えば、アーク1,000株は三井化学51.1株です。三井化学は100株単位で取引するので、51株が単元未満株、0.1株が端株(はかぶ)です。
単元未満株は、SBI証券やマネックス証券、auカブコム証券などのネット証券を利用すれば普通に売買できます。単元未満株でも株数に応じて配当金がもらえるので問題ありません。
端株は、三井化学の終値で売却されて、投資資金が戻ってきます。
仮に、売却時の株価が2,000円だとすると
株価2,000円×0.1株=200円
となり、200円が戻ります。
上のアーク1,000株の株主の場合、
(2020年7月まで)アーク1,000株
(2020年8月以降)三井化学51株+現金200円
このように換わります。現金200円については、後日、「端数株処分代金領収証」が届くので、金融機関で換金してください(日付の記入と押印だけでできる)。
三井化学は有名企業ですし、配当金がもらえますから、そのまま株主を続ける人は多いと思います。
もし、単元未満株や端株の換金が面倒な方は、アークの上場廃止前に売却することをオススメします。