エクセルの上場廃止と配当金、株主の今後について
12月9日、東証1部上場の加賀電子(8154)とエクセル(7591)が株式交換による経営統合を発表しました。
・1株1,610円で買い取り
・エクセルは2020年3月30日上場廃止
・2020年3月の配当金(期末配当)が無配
・2019年9月の配当金(中間配当)はもらえる
まず、投資ファンドが一般株主から、1株1,610円でエクセル株を買い取ります。
その後、加賀電子がエクセルを完全子会社化します。
この手続きが順調に進むと、エクセルは2020年3月30日(月)に上場廃止になります。3月27日(金)が最終売買日です。
これに伴い、買い取りが行われることを条件に、期末配当が無配になります。
エクセルの株主は、株主総会(2/14)で承認後、投資ファンドに1,610円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が1,610円に近づいたら、株式市場で売却することができます。
エクセルの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
12/9 | 1,261 | - |
12/10 | 1,561 | +300 |
12/11 | 1,610 (予) |
+49 |
12月10日終値1,561円。300円ストップ高になりました。株価が上昇し、1,610円にサヤ寄せしています。1,610円近辺まで上昇する予定です。
その後は、何も起きなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
11日には1,610円に到達するでしょう。
エクセルの配当金について
2020年3月期の期末配当が、1株38円から無配に変更されます。エクセル株の買い取りが条件ですから、中止になった場合は元に戻る可能性があります。
なお、第2四半期(中間)の配当金1株18円は、今回の結果に関係なく、もらえます。
エクセルの株主の今後について
エクセル月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格1,610円に黄色の線を引いています。
TOB価格より安く買った投資家は含み益の状態です。逆に、高く買った投資家は含み損の状態です。
仮に、エクセルの上場廃止が決定すると、投資家の損益が確定します。
(1)含み益の投資家・・・そのまま放置or売却
(2)含み損の投資家・・・買取価格の引き上げを期待
(3)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場(または夜間PTS取引)で売却
(1)エクセルの上場廃止まで待つと、2020年6月下旬(予定)に「1,610円×株数」の投資資金が戻ってきます。
ただ、換金までのスケジュールが長いです。
待ちきれない方は、(3)の投資家と同じように、早めに売却しても良いでしょう。
(2)2020年2月14日に臨時株主総会が開催されます。気になる方は参加してみてはいかがでしょうか。
(3)12月10日の夜間取引から売却することができます。SBI証券、楽天証券、松井証券でエクセル株を保有している方は試してみてください。
その他の株主は11日以降になれば、1,610円近辺で売れると思います。