原油ETF、先物価格と連動しない件について
先日、原油ETFの取引が活発になり、先物価格との乖離(かいり)に注目が集まりました。証券取引所や証券会社でも注意喚起を行っています。
チャートを見ると、先物価格が上がっているのに原油ETFの値段が動かなかったり、上昇率が低かったり、と不満に思うことが多々あります。
ただ、WTI原油ETF(1671)の場合、直近の原油先物を買っているのではなく、その先の2020年8月限や12月限を買っています(5月7日)。
値動きの激しい先物に投資しないことで、不測の事態を避けることができます。マイナス価格になった5月限のときは、すでに6月限などにロールオーバーしていたので、投資家の資産がゼロになりませんでした。
もちろん、6月限も下落したため、投資家の含み損が(一時的に)増えたわけですが・・・。
WTI原油ETFの情報を確認する方法について
平日10時ごろになると、東証の適時開示情報閲覧サービスで前営業日の情報を確認することができます。運用会社のシンプレクス・アセット・マネジメントが毎営業日に開示しています。
上場ETF(管理会社:シンプレクス・アセット・マネジメント)に関する日々の開示事項
を選び、そのPDFの中から「WTI原油価格連動型上場投信」のリンクを押します。
開示基準日(2020年5月7日)におけるWTI原油先物取引の買建玉
・20年08月限・・・29,016単位
・20年12月限・・・2,269単位
2020年5月7日時点の情報です。8月限の占める割合が大きいので、先物チャートを見るときは、8月限を確認すると、ある程度正しい判断ができそうです。