エコノスのTOBによる上場廃止と配当金、株主優待、株主への影響について(TOB価格1,410円)
2025年8月12日、東証プライム上場のハードオフコーポレーション(2674)は、札証アンビシャス上場のエコノス(3136)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
エコノスのTOB:完全子会社化で上場廃止へ
このTOBは、ハードオフコーポレーションによるエコノスの完全子会社化を目的としています。TOBが成立すれば、エコノスは上場廃止となる予定です。
エコノスの株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、株式市場で売却するかのいずれかを選択できます。
エコノスのTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:1,410円
2. TOB期間:2025年8月13日(水)から9月25日(木)まで(30営業日)
3. 決済の開始日:2025年10月2日(木)
4. 買付予定株式数:668,500株(下限)
5. 買付代理人:岡三証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
7. 優待:TOB成立を条件に廃止される予定
エコノスの株価の今後の見通し
8月12日の終値は1,056円でした。TOB価格の1,410円が1,056円を上回るため、発表後、株価はTOB価格に近づく形で上昇し、その後は上場廃止まで1,410円近辺で大きな変動はなく推移すると考えられます。
エコノスのTOBに応募するメリット
エコノスのTOBに応募するメリットは、TOB価格の1,410円で売却できることです。
具体的には、エコノスの株式を保有している証券会社から、岡三証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、2025年10月2日以降に買付代金が支払われる予定です。
エコノスのTOBによる配当への影響
エコノスは3月決算の企業です。毎年9月末に中間配当、3月末に期末配当の権利確定日があります。
2026年3月期の中間配当と期末配当は、TOBが成立した場合に無配となる予定です。TOBが不成立となった場合は、配当予想の修正について改めて発表される予定です。
エコノスのTOBによる株主優待への影響
エコノスの株主優待は、QUOカード1,000円分です。毎年3月末に100株以上保有する株主は年1回、優待を受け取れました。
2026年3月末に権利が確定する優待は、TOBが成立した場合に廃止される予定です。なお、TOBが不成立となった場合についても、優待の再開は未定です。
エコノスのTOBと株主への影響
TOB価格の1,410円は、2024年8月の高値である1,205円を上回る水準です。これにより、多くの株主にとって、有利な価格で利益を確定できる状況となります。エコノスの上場廃止が決定すれば、保有株式の売却によって株主の損益も確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たず、株式市場で売却することも可能
(1)TOBに応募するには、原則として、岡三証券の口座が必要です。口座がある方は応募手続きをご確認ください。
(2)8月13日はストップ高比例配分となる可能性が高いため、売却が難しい場合があります。その場合は14日に売却を検討できます。