デジタルホールディングスのTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格1,970円、手続きはSMBC日興証券)
東証プライム上場の博報堂DYホールディングス(2433)は、2025年9月11日(木)に同じくプライム上場のデジタルホールディングス(2389)に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表しました。
デジタルホールディングスのTOB:株式の非公開化で上場廃止へ
このTOBは、博報堂DYホールディングスがデジタルホールディングスの株式をすべて買い取って非公開化することを目的としており、成立すればデジタルホールディングスは上場廃止となる見込みです。
デジタルホールディングスの株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、株式市場で売却するかのいずれかを選択できます。
TOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:1,970円
2. TOB期間:2025年9月12日(金)から10月28日(火)まで(30営業日)
3. 決済の開始日:2025年11月5日(水)
4. 買付予定株式数:7,572,454株(下限)
5. 買付代理人:SMBC日興証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
デジタルホールディングスの株価の今後の見通し
株価がTOB価格に近づきました。今後は上場廃止まで1,970円近辺で大きな変動なく推移すると考えられます。
TOBに応募するメリット
デジタルホールディングスのTOBに応募するメリットは、TOB価格の1,970円で売却できることです。
具体的には、デジタルホールディングスの株式を保有している証券会社から、SMBC日興証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。SMBC日興証券で売却するときの手数料は無料です。
SMBC日興証券の公開買付手続きについて
(A)ログイン→メッセージボックス→公開買付けのお知らせ→取扱銘柄一覧→デジタルホールディングスを選択
(B)ログイン→お取引→公開買付け→取扱銘柄一覧→デジタルホールディングスを選択
SMBC日興証券にログインして、銘柄一覧からデジタルホールディングスを選択してください。AとBのどちらの方法でも確認できます。
TOBが成立した場合、2025年11月5日以降に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
デジタルホールディングスは12月決算の企業です。毎年6月末が中間配当、12月末が期末配当の権利確定日です。
2025年12月期の期末配当は、TOB成立を条件に無配となる予定です。TOBが不成立となった場合は、配当が再度検討される可能性があります。
デジタルホールディングスのTOBによる株主への影響
チャート画像に引かれた黄色の線は、今回のTOB価格1,970円を示しています。黄色の線より下の水準で購入した株主は含み益、上の水準で購入した株主は含み損があります。デジタルホールディングスの上場廃止が決定すれば、保有株式の売却によって株主の損益が最終的に確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:すでに売却済み
(1)TOBに応募するには、原則としてSMBC日興証券の口座が必要です。口座がある方は応募手続きをご確認ください。
TOB期間は10月28日まであります。これから口座を準備しても手続きに間に合います。
(2)TOBは9月11日に発表されました。急ぐ投資家は、すでに売却済みでしょう。