八千代工業のTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(TOB価格1,390円)
八千代工業が上場廃止になる理由について
2023年7月4日、東証プライム上場の本田技研工業(7267)は八千代工業(7298)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
親会社であるホンダが八千代工業の残りの株を全部買い取って非公開にするため、八千代工業は上場廃止になります。
なお、ホンダは八千代工業を完全子会社にしたあとで、インドのマザーサン・グループに議決権の81%を譲渡することを予定しています。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・1,390円
(2)TOB期間・・・2023年10月ごろ開始予定
(3)決済の開始日・・・未定
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限390万4850株
(5)証券会社・・・みずほ証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格1,390円。今回のTOBは、譲渡先であるマザーサンが各国の許認可を得られること等を条件としているため、開始時期が2023年10月ごろに遅れます。
八千代工業の株主はTOBに参加して1,390円で買い取ってもらうか、もしくは株価が1,390円に近づいたら株式市場で売却できます。
八千代工業の今後の株価について
7月5日終値1,387円。株価がTOB価格にサヤ寄せしました。今後は何もなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格1,390円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には八千代工業の株を購入した証券会社から、みずほ証券に移管して(移動して)売却します。
詳細なスケジュールは後日発表されます。
八千代工業の配当金について
八千代工業は3月決算企業です。2024年3月期の配当金については、TOB成立を条件に無配になります。
前回予想は中間配当が1株11円、期末配当も1株11円の計22円でした。
ただし、配当がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
八千代工業の株主の今後について
八千代工業月足チャート
月足チャート3年分です(2020年7月~2023年7月5日)です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
一部投資家を除き、ほとんどの株主が含み益の状態です。仮に八千代工業の上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・いつでも売却可能
(1)TOBに参加するには、みずほ証券の口座が必要です。詳細なスケジュールの発表を待ちたいです。
(2)株価がTOB価格にサヤ寄せしました。いつでも売却できます。