日本調剤のTOBによる上場廃止と配当金、株主優待、株主への影響について(TOB価格3,927円)
2025年7月31日、投資ファンドのアドバンテッジパートナーズは東証プライム上場の日本調剤(3341)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと正式に発表しました。
日本調剤のTOB:非公開化で上場廃止へ
投資ファンドが日本調剤の株式をすべて買い取って非公開化するため、日本調剤は上場廃止となる予定です。
日本調剤の株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、あるいは株式市場で売却することもできます。
日本調剤のTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:3,927円
2. TOB期間:2025年8月1日から9月16日(火)まで(31営業日)
3. 決済の開始日:2025年9月24日(水)
4. 買付予定株式数:上限なし、下限14,078,200株
5. 買付代理人:大和証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
7. 優待:TOB成立を条件に廃止される予定
日本調剤の株価の今後の見通し
7月31日の終値は3,515円でした。TOB価格の3,927円が終値を上回るため、発表後、株価はTOB価格に近づく形で上昇し、その後は上場廃止まで3,927円近辺で大きな変動なく推移すると考えられます。
日本調剤のTOBに応募するメリット
日本調剤のTOBに応募するメリットは、TOB価格の3,927円で売却できることです。
具体的には、日本調剤の株式を保有している証券会社から、大和証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、2025年9月24日以降に買付代金が支払われる予定です。
日本調剤のTOBによる配当への影響
日本調剤は3月決算の企業です。毎年9月末に中間配当、3月末に期末配当の権利確定日があります。
2026年3月期の配当は、TOBが成立することを条件に中間配当および期末配当ともに無配となる予定です。ただし、TOBが不成立となった場合は、改めて配当が検討される可能性があります。
日本調剤のTOBによる株主優待への影響
日本調剤の株主優待は、オンラインストアで利用できる優待券で、毎年9月末と3月末の年2回、権利確定日がありました。TOBが成立すると、2025年9月末の権利確定分から優待は廃止されるため、2025年3月末の優待が最後となります。ただし、TOBが不成立となった場合は、優待が継続される可能性もあります。
日本調剤のTOBと株主への影響
TOB価格の3,927円が7月25日の高値3,720円を上回るため、多くの株主にとって含み益を確定できる機会となります。日本調剤の上場廃止が決定すれば、保有株式の売却によって株主の損益も確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:株式市場で売却することもできる
(1)TOBに応募するには、原則として大和証券の口座が必要です。口座をお持ちの方は、応募手続きをご確認ください。
(2)8月1日以降に株式市場で売却できます。