松屋アールアンドディのTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格1,110円、手続きは楽天証券など)
東証プライム上場のオムロン(6645)の子会社であるオムロンヘルスケア株式会社は、2025年12月15日(月)に、東証グロース上場の松屋アールアンドディ(7317)に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表しました。
松屋アールアンドディのTOB(株式公開買い付け):完全子会社化による上場廃止
このTOBは、オムロンヘルスケアが松屋アールアンドディの全株式を取得し、完全子会社化することを目的としています。TOBが成立し、その後の一連の手続きが完了すれば、松屋アールアンドディは上場廃止となる見込みです。
松屋アールアンドディの株主が保有株を売却する方法は、TOBに応募する方法と、市場で売却する方法の2つの選択肢があります。
TOBの条件とスケジュール
1. 買付価格(TOB価格):1,110円
2. 買付期間(TOB期間):原則20営業日(2026年6月下旬の開始を目途に調整中)
3. 決済開始日:決定次第公表
4. 買付予定数(下限):11,230,300株
5. 公開買付代理人:みずほ証券、楽天証券
6. 配当:2026年3月期の期末配当は無配となる予定
松屋アールアンドディの株価見通し
TOB発表前(12月15日)の終値は904円でした。TOB価格の1,110円は終値を上回るため、発表後はTOB価格にサヤ寄せする形で株価が上昇し、上場廃止になるまで1,110円近辺で推移すると見込まれます。
TOBに応募するメリット
松屋アールアンドディのTOBに応募するメリットは、株価の変動を気にせずに、TOB価格の1,110円で株式を売却できることです。
具体的には、松屋アールアンドディの株式を保有している証券会社から、みずほ証券または楽天証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、TOB期間終了後の決済開始日(後日公表予定)以降に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
松屋アールアンドディは3月決算企業で、期末に配当を一括で支払います。配当の権利確定日は3月末です。
2026年3月期の期末配当については、TOB価格が配当を行わないことを前提に決定されたため、無配となる予定です。仮にTOBが開始されないなど、前提と異なる状況が生じた場合は、配当の実施が改めて検討される可能性があります。
松屋アールアンドディのTOBと株主への影響
TOB価格の1,110円は、2024年1月の高値である937円を上回る水準です。これにより、多くの株主にとって有利な価格で利益を確定できる状況となります。松屋アールアンドディの上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たずに、株式市場で売却できる
(1)TOBに応募するには、原則として、みずほ証券または楽天証券の口座が必要です。口座がある方はTOB開始時に応募手続きをご確認ください。
(2)TOBの決済日を待たずに資金を早急に確保したい場合は、2025年12月17日以降に株式市場で売却することが可能です。


