(追記あり)近鉄エクスプレスのTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(2022年8月26日廃止)
2022年5月13日、東証プライム上場の近鉄グループホールディングス(9041)は近鉄エクスプレス(9375)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・4,175円
(2)TOB期間・・・2022年5月16日(月)から7月5日(火)まで
(3)決済の開始日・・・2022年7月12日(火)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限1624万2600株
(5)証券会社・・・野村證券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格4,175円、TOB期間は2022年5月16日(月)から7月5日(火)までの37営業日です。
手続きが順調に進むと、近鉄エクスプレスは上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に2023年3月期の中間配当と期末配当が無配になります。
近鉄エクスプレスの株主はTOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価がTOB価格に近づいたら株式市場で売却できます。
近鉄エクスプレスの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
5/13 | 2,896 | - |
5/16 | 3,400 | +300 |
5/17 | 4,100 | +300 |
5/18 | 4,175 | +306 |
5月16日終値3,400円。504円ストップ高になりました(※株価が3,000円を超えると上下に5円ずつ動く)。
今後も株価がTOB価格にサヤ寄せし、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
5月18日にTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格4,175円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、近鉄エクスプレス株を購入した証券会社から、野村證券に移管して(移動して)売却します。
2022年7月12日以降に投資資金が戻ってきます。
近鉄エクスプレスの配当金について
2023年3月期の配当金については、TOB成立を条件に無配になります。前回予想および前期実績ともに、中間配当1株40円・期末配当1株80円・合計120円でした。
ただし、無配になるのはTOB成立が条件です。不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
近鉄エクスプレスの株主の今後について
近鉄エクスプレス月足チャート
月足チャート5年分です。ほとんどの株主が含み益の状態です。
仮に近鉄エクスプレスの上場廃止が決定すると、投資家の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(1)TOBに参加するには野村證券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)5月17日夜間取引から売却できます。SBI証券、楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。
その他の方は5月18日の株式市場で売却できます。
(追記)近鉄エクスプレスの上場廃止日決定
近鉄エクスプレスの上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2022年8月26日(金)、売買最終日は8月25日(木)です。
株主は売買最終日までに売却しないと、4,175円で強制買い取りとなります。8月30日以降、「4,175円×株数」の投資資金が戻ってきます。
株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。