エイアンドティーの上場廃止と株主の今後について
10月28日、東証1部上場のトクヤマ(4043)は、エイアンドティー(6722)を株式交換で完全子会社化すると発表しました。
・エイアンドティーは2021年1月28日上場廃止
・トクヤマ「1」、エイアンドティー「0.68」
エイアンドティーは2021年1月28日(木)に上場廃止になります。最終売買日は1月27日(水)です。
重要な株式交換比率は、トクヤマ「1」に対して、エイアンドティー「0.68」です。上場廃止後、エイアンドティー1株は、トクヤマ0.68株に換わります。
エイアンドティーの株価について
両社の株価は、「1」と「0.68」に近づくように動きます。この現象をサヤ寄せといいいます。
その後、比率とほぼ同じように動きます。
10月28日時点で、トクヤマ2,591円、エイアンドティー1,342円でした。仮に、トクヤマが2,591円で動かないとすると
2,591円×0.68=1,761.88
となり、エイアンドティーは約420円割安の状態となります(配当金は省略)。
ただし、トクヤマの株価も常に変動するので、トクヤマ3,000円とエイアンドティー2,040円、トクヤマ2,000円とエイアンドティー1,360円という組み合わせもあります。
トクヤマ日足チャート
10月29日終値2,901円。前日比190円安でした。
エイアンドティー日足チャート
10月29日終値1,638円。前日比296円高でした。
エイアンドティーが割安な状態のため、株価が上昇し、サヤ寄せしています。
今後、トクヤマの株価が上がればエイアンドティーの株価も上がり、トクヤマが下がればエイアンドティーも下がる。
この傾向が上場廃止まで続く予定です。
エイアンドティーの株主の今後について
エイアンドティーの株主は、上場廃止以降、保有株がトクヤマの株に換わります。
例えば、エイアンドティー100株はトクヤマ68株です。トクヤマは100株単位で取引するので、68株が単元未満株です。
(2021年1月まで)エイアンドティー100株
(2021年2月以降)トクヤマ68株
単元未満株は、SBI証券やマネックス証券などのネット証券を利用すれば普通に売買できます。単元未満株でも株数に応じて配当金がもらえるので問題ありません。
2020年12月22日(予定)に臨時株主総会が開催されます。承認可決されると上場廃止が決定するので、気になる方は株主総会に参加してみてはいかがでしょうか。