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クシムのライツ・オファリング(3)新株予約権の権利落ち日

2020.10.29

※クシムの株価急落で焦ったときに、ご覧ください。

クシムの続きです。

10月29日はクシム(2345)の新株予約権の権利落ち日でした。

権利落ち日の基準値

クシムの新株予約権は、保有株と同数の新株を1株432円で買える権利です。10月28日までにクシムの株主になった投資家は、1株につき1個の新株予約権がもらえます。

クシムの28日終値が824円。29日基準値を計算すると

(824円(28日)+432円(新株)-7円(配当金))÷2=624.5→625円

となります。

・10月28日:クシムの親株1株(824円)+配当金1株7円
・10月29日:クシムの親株1株(?円)+新株1株(432円)=計2株

10月28日から29日にかけて、株主が保有する株数が2倍に増加する可能性があります。

株主が新株を買ったと仮定して、その状況が29日以降の株価に反映されます。

親株が824円、新株が432円。合わせて2株になるので、親株と新株を足します。

また、クシムは配当金の権利と重なっていました。28日までの株主は1株7円がもらえます。翌29日は配当金がないので、7円分を差し引きます。

2株で割ると、1株につき624.5円です。小数点以下を四捨五入して、625円となります。平均単価の計算方法と同じです。

29日の取引は625円が出発点です。

クシム日足チャート

クシム日足チャート

日足チャート3ヶ月分です。右端のローソク足が29日のものです。

始値622円、高値719円、安値620円、終値704円でした。

クシムのライツ・オファリングのスケジュールについて(再掲)

(1)臨時株主総会の基準日・・・2020年8月31日(月)
(2)臨時株主総会・・・2020年10月21日(水)
(3)新株予約権の権利付き最終日・・・2020年10月28日(水)
(4)新株予約権の権利確定日・・・2020年10月31日(土)
(5)新株予約権の上場期間・・・2020年11月2日(月)~12月3日(木)
(6)新株予約権の権利行使期間・・・2020年11月2日(月)~12月9日(水)

新株予約権が2020年11月2日に上場します(コード番号「23459」)。1株432円で買える権利ですから、株価が432円を上回ると新株予約権に値段が付きます。

逆に、432円以下になると、わざわざ新株予約権を使わなくても株式市場でクシム株を安く買えるので、新株予約権に価値がなくなって叩き売り状態になります。

上場期間の12月3日まで、クシムの株価が432円以上をキープできるか注目です。

値上がり率・値下がり率ランキング上位の仕組みについて

クシムは10月29日のランキングで値上がり率・値下がり率ともに上位になりました。

奇妙な現象ですが、証券会社(情報元)ごとに計算方法が異なることが原因です。

(1)基準値を考慮に入れない場合

基準値625円を考えないで値下がり率を計算すると

・株価704円(10/29)÷株価824(10/28)×100=85.44%(前日比-14.56%)

となります。計算するときにライツを考えていないので、前日に比べて14.56%下がったことになり、クシムが値下がり率上位にランクインします。

(2)基準値を考慮に入れた場合

基準値625円を考えて計算すると

・株価円704(10/29)÷株価625円(基準値)×100=112.64%(前日比+12.64%)

となります。計算するときにライツを考えて基準値からの変化を見ています。前日に比べて12.64%上がったことになり、クシムが値上がり率上位にランクインします。

どちらが正しいというわけではなく、計算方法が違うだけと知っておくと良いでしょう。

続きはこちら(クシムのライツ・オファリング(4)新株予約権の新規上場日)

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