CAICA(かいか)のライツ・オファリング(3)新株予約権の新規上場日
(2)の続きです。
8月12日はCAICA新株予約権(23159)の新規上場日です。
基準値段は11円。ストップ高41円、ストップ安1円です。基準値段の計算式は、CAICAの11日終値が27円だったので、
株価27円-新株16円=11円
となります。11円からスタートです。
CAICAの株主は、証券会社のポートフォリオの中に新株予約権が入っています。購入日は2020年8月12日。これを使って新株を買うこともできますし、株式市場で売却することもできます。
CAICA新株予約権2020年8月12日5分足チャート
始値9円、高値10円、安値6円、終値7円、出来高5720万8700株でした。
新株を買わない株主が、新株予約権をまとめて売却しているようです。
寄り付き直後は勢いがありましたが、その後は失速。少しずつ値下がりし、11円に届くことなく取引を終えました。
CAICA2020年8月12日5分足チャート
CAICAの株価は25円。前日比2円安です。
新株予約権の値段は親株の動きで決まります。これだけ動かないと、新株予約権も上がりません。
(親株)25円-(新株)16円=9円>7円(新株予約権の値段)
となり、CAICAの株価と新株予約権の値段を比べると、新株予約権が割安の状態です。
新株予約権の値段が割安であれば、新規の投資家が株式市場で新株予約権を購入し、それを使って新株を調達、株式市場で新株を売却すると、黒字になります。もちろん、新株を売るときに株価が変わらないことが条件です。
また、新株予約権をもらった株主は株式市場で売却すると儲かる可能性があります。新株予約権の値段は上場廃止日が近づくほど下がっていくので、今日売って最終日に買い戻すと、その差額が手に入ります。
例えば、CAICAを1万株保有する投資家がいるとします。
(1)新株予約権を株式市場で11円で10,000株売却(8/12)
(2)新株予約権を株式市場で1円で10,000株買い戻す(9/10)
と進むと
11万円(11円×1万株)-1万円(1円×1万株)=10万円
となり、10万円の儲けです(税金等を省略)。
新株予約権の権利行使について
CAICAのライツ・オファリングは、上場期間より権利行使期間が長いです。
・権利行使:2020年8月12日~9月16日
・上場期間:2020年8月12日~9月10日(9月11日上場廃止)
証券会社ごとに対応が異なりますが、最短で、来週後半から新株が株式市場に流通し始めます。
新株が流通し始めると、株価が値崩れを起こしやすくなります。CAICAの株価が下がる可能性があるので、マネーゲーム参加者は早めに仕掛けたいです。
なお、前記の通り、新株予約権は上場廃止が近づくと徐々に値下がりします。新株を買う予定のない方は、早めに売却して換金することをオススメします。