テスホールディングスのライツ・オファリング(1)1株400円
2023年6月21日、東証プライム上場のテスホールディングス(5074)はライツ・オファリング(新株予約権無償割当:しんかぶよやくけんむしょうわりあて)を発表しました。
テスホールディングスのライツ・オファリングのポイントについて
・1株につき1個の新株予約権
・新株の値段は1株400円
・権利付き最終日:2023年6月28日(水)
・使わなかった新株予約権は、会社が1円または0円で買い取り
2023年6月30日(権利付き最終日:6月28日)までに株主になると、テスホールディングスの新株予約権がもらえます。
テスホールディングスの新株予約権の特徴は、(1)持っている株数と同数の新株を1株400円で買えること、(2)新株予約権を株式市場で売却できること、の2つです。
保有株と同数の新株を1株400円で買える
仮に、テスホールディングスを100株保有していれば、新株予約権を使うことにより、新株100株を1株につき400円で購入できます。新株予約権を使ってテスホールディングスの株に換えるなら
400円×100株=4万円
となり、4万円+α(手数料等)でテスホールディングス100株が買えます。新株予約権が使える期間は2023年7月3日(月)から8月24日(木)までです。
新株予約権を株式市場で売却できる
コード番号は(50749)です。新株予約権の取引はこれから始まります。上場期間は2023年7月3日(月)から8月18日(金)までです。
後日、東証(またはテスホールディングス)から詳細な発表があります。
新株予約権を放置したら会社が買い取り
もし、テスホールディングスの新株予約権を使わず、株式市場でも売却せずに期間を過ぎたら、会社側が1円または0円で買い取ることになります。1円または0円での買い取りは、かなり不利な条件です。
買取価格は8月25日(金)のVWAP価格(売買高加重平均価格)で決まります。VWAP価格から400円を差し引いて、プラスになれば1円買い取り、マイナスになれば0円買い取りです。
テスホールディングスのVWAP価格
SBI証券の画面です。
1,020.9469-400=620.9469
仮に8月25日のVWAP価格がこの数値であれば、プラスになるので1円買い取りになります。
テスホールディングスのライツ・オファリングのスケジュールについて
(1)新株予約権と期末配当の権利付き最終日・・・2023年6月28日(水)
(2)新株予約権と期末配当の権利確定日・・・2023年6月30日(金)
(3)新株予約権の上場期間・・・2023年7月3日(月)~8月18日(金)
(4)新株予約権の権利行使期間・・・2023年7月3日(月)~8月24日(木)
主なスケジュールはご覧の通りです。
(1)(2)新株予約権と期末配当の権利付き最終日は2023年6月28日です。この日までにテスホールディングスの株を買うと、新株予約権がもらえます。
(3)新株予約権をもらった株主は、株式市場で売却することができます。また、新規で新株予約権を取引することも可能です。上場期間は8月18日までです。
(4)新株予約権を使える期間です。上場期間より6日長いです。新株予約権を8月18日に買っても間に合います。
テスホールディングスの期末配当について
テスホールディングスは6月決算企業で期末一括配当銘柄です。2023年6月期の期末配当については、1株26円に増額されました。6月28日までに株を買うと、新株予約権と配当金がセットでもらえます。
仮に100株保有する株主の場合、配当金は
・26円×100株=2,600円
2,600円(税込)になります。
テスホールディングス日足チャート
6月22日終値1,102円。右端のローソク足がライツ発表後のものです。この日は株価が急騰しました。
一般的に、ライツ・オファリングが発表されると、警戒感から大幅に下落します。
ただ、テスホールディングスは、ライツと同時に業績の上方修正と配当金の増額を発表しています。業績と増配が評価されて株価が上がったようです。
新株の値段が400円なので、株価との差が大きいです。22日の上昇で、さらに差が開きました。株価が値下がりせずに推移すると、株主も安心してライツに参加できそうです。