三益半導体工業のTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(TOB価格3,700円)
2024年4月25日、東証プライム上場の信越化学工業(4063)は、三益半導体工業(8155)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
三益半導体工業が上場廃止になる理由について
信越化学工業が三益半導体工業の残りの株を全部買い取って非公開にするため、三益半導体工業は上場廃止になる予定です。
三益半導体工業の株主は、TOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、もしくは株式市場で売却できます。
三益半導体工業のTOBの条件とスケジュール(日程)について
(1)TOB価格・・・3,700円
(2)TOB期間・・・2024年7月下旬開始予定(20営業日)
(3)決済の開始日・・・2024年8月下旬~9月上旬
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限768万2076株
(5)証券会社・・・大和証券
(6)配当・・・無配
TOB価格3,700円、TOBは2024年7月下旬をメドに開始されます。20営業日を予定しています。
2024年5月期の期末配当については、無配が決定しました。三益半導体工業の株を保有し続けても、配当金はもらえません。
三益半導体工業の今後の株価について
・4月25日・・・2,732円
・4月26日・・・3,235円(+503)
・4月30日・・・3,700円(+465)
4月25日終値2,732円。26日以降に株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。
その後は上場廃止まで横ばいが続く見込みです。4月30日にTOB価格付近に到達するでしょう。
なお、4月26日の終値は503円ストップ高の3,235円になる予定です。株価が3,000円を超えると5円刻みになるので、3,230円の次は3,235円です。その結果、500円ストップ高ではなく、503円ストップ高になります。
三益半導体工業のTOBに参加するメリットと手続きについて
TOBに参加するメリットはTOB価格3,700円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、三益半導体工業の株を買った証券会社から、大和証券に移管して(移動して)売却します。TOBに申し込むと、8月下旬~9月上旬に投資資金が戻ってきます。
三益半導体工業の配当金について
・2023年5月期の中間配当(22年11月)・・・1株32円
・2023年5月期の期末配当(23年5月)・・・1株32円
・2024年5月期の中間配当(23年11月)・・・1株32円
・2024年5月期の期末配当(24年5月)・・・無配
三益半導体工業は5月決算企業です。毎年11月末に中間配当、翌年5月末に期末配当の権利がもらえます。
2024年5月期の期末配当については、無配が決定しました。前回予想は1株32円でした。配当が行われないことを前提としてTOBが実施されるので、期末配当はもらえません。
2024年5月期の年間配当は、中間配当1株32円、期末配当0円の計32円となります。
三益半導体工業の株主の今後について
三益半導体工業の月足チャートです。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。TOB価格が上場来高値を上回るため、株主は含み損の状態です。仮に三益半導体工業の上場廃止が決定すると、株主の利益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(1)TOBに参加するには大和証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)4月26日の夜間取引から売却できます。SBI証券や楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。その他の方は、3連休後の30日の株式市場で売却できます。