グッドスピードが有報未提出で監理銘柄(確認中)に指定される(提出期限2024年4月10日)
グッドスピードの続きです。
2024年3月29日取引終了後、東証グロース上場のグッドスピード(7676)が2024年9月期の第1四半期報告書を期限までに提出できないと発表しました。
東京証券取引所はこれを受けて、グッドスピードを監理銘柄(確認中)に指定しました(指定理由の追加)。上場廃止の恐れがあるため、投資家に対して注意喚起を行っています。
ただし、グッドスピードはTOB(株式公開買い付け)による上場廃止を予定しています。主要株主向けの第一回、それ以外の第二回の2回に分けて実施されます。
第二回TOBは2024年5月開始予定です。手続きが順調に進むと、2024年9月ごろに上場廃止になる予定でした。
・1月下旬~2月中旬(第1四半期発表)
・2024年2月14日(提出期限)・・・延長申請、承認
・2024年3月29日(延長後の提出期限)・・・間に合わない←今ココ
・2024年4月10日(提出期限)・・・最後の締め切り
・間に合わない・・・上場廃止
グッドスピードは9月決算企業です。9月決算企業の第1四半期発表は毎年1月下旬から2月中旬に行われます。その後、四半期報告書(有価証券報告書)を提出する流れです。
グッドスピードは2月14日の提出期限に間に合わなかったので延長申請を行いました。ところが、延長後の提出期限にも間に合わないため、今回の発表になりました。
最後の締め切りである4月10日に間に合わないと、グッドスピードは前倒しで上場廃止が決定します。
グッドスピードの今後の見通しについて
現時点では、2024年4月10日までには提出することを予定しておりますが、2024年9月期第1四半期報告書及び2024年9月期第1四半期決算短信の具体的な提出時期については未定です。
会社発表の「今後の見通し」はご覧の通りです。
仮に間に合わないと、株価が急落して上場廃止を前提とした水準になります。逆に間に合えば安心感から株価が上昇します。
グッドスピード日足チャート
4月1日:始値840円、高値850円、安値775円、終値820円、出来高31万8100株
4月1日終値820円。TOB価格(第二回)850円ですから、上場廃止予定のTOB銘柄としては少し割安です。
・株価820円÷TOB価格850円×100=96.47%
上場廃止予定のTOB銘柄は、TOB価格の99%~99.5%を推移することが多いです。グッドスピードは不確定な要素が多いので、その分が割り引かれていると思われます。
なお、投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドがグッドスピードを大量保有しています。3月29日まで株価がTOB価格を上回っていたのは、投資家の中に「TOB価格が引き上げられる」という思惑があったのでしょう。
今回の発表でTOB価格どころか、TOBそのものが実施されるか、わからない状況です。