ロックペイントのMBOによる上場廃止と配当金、株主の今後について(TOB価格1,415円)
ロックペイントが上場廃止になる理由について
2023年8月8日、東証スタンダード上場のロックペイント(4621)がMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を発表しました。
経営陣がロックペイントの残りの株を全部買い取って非公開にするため、ロックペイントは上場廃止になります。
ロックペイントのTOBの条件とスケジュールについて
(1)TOB価格・・・1,415円
(2)TOB期間・・・2023年8月9日(水)から9月21日(木)まで
(3)決済の開始日・・・2023年9月28日(木)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限158万5900株
(5)証券会社・・・三菱UFJモルガン・スタンレー証券、auカブコム証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格1,415円、TOB期間(日程)は2023年8月9日(水)から9月21日(木)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、ロックペイントは上場廃止になります。配当金については、TOB成立を条件に無配になります。
ロックペイントの株主はTOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が1,415円に近づいたら、株式市場で売却できます。
ロックペイントの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
8/8 | 993 | - |
8/9 | 1,143 | +150 |
8/10 | 1,415 | +272 |
8月8日終値993円。14時3分から株価が急騰し、なぜかTOBを先取りしています。9日以降も上昇し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。
その後は何もなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
8月10日にTOB価格付近に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットと手続きについて
メリットはTOB価格1,415円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、ロックペイント株を購入した証券会社から三菱UFJモルガン・スタンレー証券、またはauカブコム証券に移管して(移動して)売却します。
auカブコム証券のTOB手続き
・ログイン→取引画面一覧→TOB→銘柄一覧→ロックペイントを選択
auカブコム証券の場合、ログインしてTOB銘柄一覧からロックペイントを選択してください。
TOBに申し込むと、2023年9月28日以降に投資資金が戻ってきます。TOBに参加して売却するときの手数料は無料です。
ロックペイントの配当金について
ロックペイントは3月決算企業です。毎年9月に中間配当、翌年3月に期末配当の権利がもらえます。
2024年3月期の配当金については、TOB成立を条件に無配になります。前回予想は中間配当が1株7.5円、期末配当が1株10円の計17.5円でした。
ただし、配当金がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
ロックペイントの株主の今後について
ロックペイント月足チャート
月足チャート5年分(2018年8月~2023年8月8日)です。TOB価格が直近の株価を大幅に上回るため、株主は含み益の状態です。
仮にロックペイントの上場廃止が決定すると、投資家の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(1)TOBに参加するには三菱UFJモルガン・スタンレー証券またはauカブコム証券の口座が必要です。メット証券がメインの方は、auカブコム証券の口座を持っていると思います。口座がある方は試してみてください。
TOB期間は「9月21日まで」ですから、これから口座を準備しても間に合います。
(2)8月9日夜間取引から売却できます。SBI証券や楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。その他の方は10日の株式市場で売却できます。