(期間延長)焼津水産化学工業のTOBによる上場廃止と配当金、株主優待、株主の今後について(TOB価格1,137円)
焼津水産化学工業が上場廃止になる理由について
2023年8月4日、投資ファンドのJ-STARは、焼津水産化学工業(2812)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
投資ファンドが焼津水産化学工業の株を全部買い取って非公開にするため、焼津水産化学工業は上場廃止になる予定です。
TOBの条件とスケジュールについて(※TOB期間延長)
(1)TOB価格・・・1,137円
(2)TOB期間・・・2023年8月7日(月)から10月18日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2023年10月27日(金)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限762万8600株
(5)証券会社・・・SMBC日興証券
(6)配当、優待・・・TOB成立を条件に無配、廃止
TOB価格1,137円、TOB期間は2023年8月7日(月)から10月18日(水)までの50営業日です。
手続きが順調に進むと、焼津水産化学工業は上場廃止になります。TOB実施により、2024年3月期の配当金が無配になり、株主優待も廃止されます。
焼津水産化学工業の株主はTOBに参加して1,137円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が1,137円に近づいたら株式市場で売却できます。
焼津水産化学工業の今後の株価について
9月19日終値1,243円。株価が上昇し、TOB価格を超えました。旧村上ファンド系の投資ファンド「南青山不動産」と「シティインデックスイレブンス」が、焼津水産化学工業を大量購入しています。
その結果、TOB価格の引き上げに期待した投資家が思惑的な買い注文を入れているようです。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格1,137円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、焼津水産化学工業の株を購入した証券会社から、SMBC日興証券に移管して(移動して)売却します。
SMBC日興証券のTOB手続き
・ログイン→メッセージボックス→公開買付けのお知らせ→取扱銘柄一覧→焼津水産化学工業を選択
・ログイン→お取引→公開買付け→取扱銘柄一覧→焼津水産化学工業を選択
SMBC日興証券の場合、ログインしてTOB銘柄一覧から焼津水産化学工業を選択してください。TOBに申し込むと、2023年10月27日(金)以降に投資資金が戻ってきます。
焼津水産化学工業の配当金について
焼津水産化学工業は3月決算企業です。毎年9月と翌年3月に配当金の権利がもらえます。
2024年3月期の配当金については、TOB成立を条件に無配になります。前回予想は中間配当が1株10円、期末配当が1株14円の計24円でした。
ただし、配当金がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
焼津水産化学工業の株主優待について
(自社グループ商品)
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日現在の株主名簿に記載または記録された300株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・300株以上・・・自社グループ商品1つ
・1,000株以上・・・自社グループ商品2つ
焼津水産化学工業の株主優待は自社グループ商品です。毎年3月末の株主は年1回、優待がもらえました。
次回、2024年3月優待が廃止されて、2023年3月優待が最後です。
ただし、優待がなくなるのもTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
焼津水産化学工業の株主の今後について
焼津水産化学工業月足チャート
月足チャート3年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
2020年以降の株主は含み益の状態です。仮に焼津水産化学工業の上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・様子見
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・すでに売却済み
(3)優待投資家・・・優待廃止後に乗り換える
(1)このままだとTOBが不成立になる可能性があります。TOB価格が上がるまで待ってみてはいかがでしょうか。
なお、TOBに参加するには、SMBC日興証券の口座が必要です。TOB価格の引き上げに備えて、口座を先に用意しておくとスムーズに手続きができます。
(2)8月4日に正式発表がありました。急ぐ方は全て売却済みと思われます。
(3)TOB期間が延長されました。10月19日以降にTOBの結果がわかります。優待が廃止になったら、別の優待銘柄に乗り換えます。最短で10月優待銘柄に間に合います。2023年10月優待の権利付き最終日は10月27日(金)です。
ただし、TOB期間がさらに延長した場合はスケジュールが後ズレします。そのときは11月優待や12月優待がターゲットになります。