(追記あり)ATグループのMBOによる上場廃止と配当金、株主の今後について(2022年6月14日廃止)
2022年2月4日、名証2部上場のATグループ(8293)がMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・2,800円
(2)TOB期間・・・2022年2月7日(月)から3月23日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2022年3月30日(水)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限1839万5528株
(5)証券会社・・・三菱UFJモルガン・スタンレー証券、auカブコム証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格2,800円、TOB期間は2022年2月7日(月)から3月23日(水)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、ATグループは上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に2022年3月期の期末配当が無配になります。
ATグループの株主はTOBに参加して2,800円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が2,800円に近づいたら株式市場で売却できます。
ATグループの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
2/4 | 1,606 | - |
2/7 | 2,006 | +400 |
2/8 | 2,506 | +500 |
2/9 | 2,800 | +294 |
2月4日終値1,606円。今後、TOB価格付近まで株価が上昇し、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
2月9日にTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格2,800円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、ATグループの株を購入した証券会社から、三菱UFJモルガン・スタンレー証券またはauカブコム証券に移管して(移動して)売却します。
2022年3月30日以降に投資資金が戻ってきます。
ATグループの配当金について
2022年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配になります。今期予想は1株25円、前期実績は1株35円でした。
ただし、配当金がなくなるのはTOB成立が条件なので、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
ATグループの株主の今後について
ATグループ月足チャート
月足チャートです。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。2017年~2018年に買った投資家の中に含み損の方がいます。
仮にATグループの上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを期待
(1)TOBに参加するには証券会社の口座が必要です。ネットメインの方はauカブコム証券の口座を持っていると思います。試してみてください。
(2)2月8日夜間取引から売却できます。SBI証券、楽天証券、松井証券で購入した方は試してみてください。その他の方は2月9日の株式市場で売却できます。
(3)ATグループは1株純資産が7,000円超の低PBR銘柄です。TOB価格が安いので、引き上げに期待したいです。
(追記)ATグループの上場廃止日決定
ATグループの上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2022年6月14日(火)、最終売買日は6月13日(月)です。
ATグループの株主は、売買最終日までに売却しないと、2,800円で強制買い取りとなります。6月16日以降、「2,800円×株数」の投資資金が戻ってきます。
5月12日開催の臨時株主総会で承認されると実施されます。