ヴィンクスのTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(TOB価格2,020円、手続きはSMBC日興証券)
ヴィンクスが上場廃止になる理由について
2023年11月8日深夜、東証プライム上場の富士ソフト(9749)はヴィンクス(3784)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと正式発表しました。
富士ソフトがヴィンクスの残りの株を全部買い取って非公開にするため、ヴィンクスは上場廃止になる予定です。
ヴィンクスの株主はTOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、もしくは株式市場で売却できます。
TOBの条件とスケジュール(日程)について
(1)TOB価格・・・2,020円
(2)TOB期間・・・2023年11月9日(木)から12月21日(木)まで
(3)決済の開始日・・・2023年12月28日(木)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限144万1600株
(5)証券会社・・・SMBC日興証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格2,020円、TOB期間は2023年11月9日(木)から12月21日(木)までの30営業日です。2023年12月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配になります。
ヴィンクスの今後の株価について
今後、ヴィンクスの株価は上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
仮に、ヴィンクスの株価が値下がりすると、株式市場でヴィンクスを買ってTOBに申し込む投資家が増えます(※差額が儲かる)。株価を買い支える投資家がいるので、大幅な値崩れは起きないでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格2,020円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、ヴィンクスの株を買った証券会社から、SMBC日興証券に移管して(移動して)売却します。
SMBC日興証券のTOB手続き
・ログイン→メッセージボックス→公開買付けのお知らせ→取扱銘柄一覧→ヴィンクスを選択
・ログイン→お取引→公開買付け→取扱銘柄一覧→ヴィンクスを選択
SMBC日興証券の場合、ログインしてTOB銘柄一覧からヴィンクスを選択してください。TOBに申し込むと、2023年12月28日以降に投資資金が戻ってきます。SMBC日興証券で売却するときの手数料は無料です。
現在のように株価がTOB価格より安い場合は、株式市場で売却するよりも、TOBに参加した方が手取りが多くなります。
投資資金を1円でも多く回収したい株主は、TOBに申し込むと良いでしょう。
ヴィンクス株の移管手数料について
TOBに申し込むときの移管手数料(株を移動させる手数料)は、無料の証券会社が多いです。
移管手数料が無料になる主な証券会社
野村證券、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、auカブコム証券、岡三オンライン、GMOクリック証券、岩井コスモ証券、DMM
有料のときは、移動元の証券会社(株を買った証券会社)に支払います。
ただし、仮に有料でも、SMBC日興証券には株式等の預け替え手数料当社負担サービスがあります。
もし、移管手数料がかかったら、SMBC日興証券でキャッシュバックしてもらってください。
ヴィンクスの配当金について
ヴィンクスは12月決算企業です。毎年6月末に中間配当、12月末に期末配当の権利がもらえます。
2023年12月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配になります。前回予想は1株22円でした。
ただし、配当金が無配になるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
ヴィンクスの株主の今後について
ヴィンクス月足チャート
月足チャートです。2019年以降に買った株主は含み益の状態です。仮にヴィンクスの上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・すでに売却済み
(1)TOBに参加するにはSMBC日興証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
TOB期間は「2023年12月21日まで」ですから、これから口座を準備しても間に合います。スマホなら最短即日、パソコンなら最短3日で取引可能です。
(2)株価がTOB価格付近まで上昇しました。急ぐ投資家は、すでに売却済みでしょう。