C&FロジホールディングスのTOB合戦でAZーCOM丸和とSGHDの条件を比較してみよう!
2024年3月21日、東証プライム上場のAZーCOM丸和ホールディングス(9090)はC&Fロジホールディングス(9099)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
C&Fロジホールディングスが上場廃止になる理由について
AZーCOM丸和(あずこむまるわ)ホールディングスがC&F(しーあんどえふ)ロジホールディングスの株を全部買い取って非公開にするため、C&Fロジホールディングスは上場廃止になる可能性があります。
そして5月31日、佐川急便でおなじみ、東証プライム上場のSGホールディングス(9143)がC&Fロジホールディングスに対してTOBを行うと正式発表しました。SGホールディングスもC&Fロジホールディングスの株を全部買い取って非公開にするため、C&Fロジホールディングスは上場廃止になる可能性があります。
なお、C&Fロジホールディングスは、AZーCOM丸和ホールディングスのTOBには反対、SGホールディングスのTOBには賛同しています。
C&Fロジホールディングスの株主は、どちらのTOBに申し込むのがトクなのか? それぞれの条件を比べてみましょう。
AZーCOM丸和とSGHDによるTOBの条件について
C&FロジホールディングスによるTOBの条件とスケジュール(日程)について(※不成立)
(1)TOB価格・・・3,000円
(2)TOB期間・・・2024年5月2日(木)から6月19日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2024年6月26日(水)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限1081万1204株
(5)証券会社・・・みずほ証券
(6)配当、優待・・・未定
TOB価格3,000円、TOB期間は2024年5月2日(木)から6月19日(水)までの33営業日です。
(※追記)TOB価格を引き上げることはなく、TOBが不成立となりました。
SGHDによるTOBの条件とスケジュール(日程)について
(1)TOB価格・・・5,740円
(2)TOB期間・・・2024年6月3日(月)から7月12日(金)まで
(3)決済の開始日・・・2024年7月22日(月)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限1437万2200株
(5)証券会社・・・大和証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
(7)優待・・・TOB成立を条件に廃止
TOB価格5,740円、TOB期間は2024年6月3日(月)から7月12日(金)までの30営業日です。SGホールディングスのTOBが成立すると、2025年3月期の配当金が無配になり、株主優待も廃止されます。
C&Fロジホールディングスの今後の株価について
C&Fロジホールディングスの株価は、勝負が決着するまで段階的に値上がりする予定です。
TOB価格が引き上げられると、株価も同じように値上がりします。TOB価格が上がらなくなった段階で株価の上昇もストップし、その後は上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
C&FロジホールディングスのTOBに参加するメリットについて
メリットは、TOB価格で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、C&Fロジホールディングスの株を買った証券会社から、それぞれの証券会社に申し込みます。
AZーCOM丸和ホールディングスのTOBに申し込むなら、みずほ証券に移管して(移動して)売却します。SGホールディングスのTOBに申し込むなら、大和証券に移管して(移動して)売却します。
C&Fロジホールディングスの配当金について
C&Fロジホールディングスは3月決算企業です。毎年9月末に中間配当、翌年3月末に期末配当の権利がもらえます。
2024年3月期の期末配当は、1株22円に決定しました。
2025年3月期の中間配当と期末配当については、上記の通り、SGホールディングスのTOBが成立すると無配になります。
ただし、TOBの状況によって変更される可能性があります。
C&Fロジホールディングスの株主優待について
(廃止になる可能性)
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・豆菓子(あとひき豆ピーナッツ)
・500株以上・・・新潟県魚沼産コシヒカリ新米3kg
・1,000株以上・・・新潟県魚沼産コシヒカリ新米5kg
C&Fロジホールディングスの株主優待は豆菓子とコシヒカリです。毎年3月末の株主は年1回、優待がもらえます。
SGホールディングスによるTOBが成立すると、2025年3月優待は廃止されます。2024年3月優待が最後です。
ただし、TOBの状況によって変更される可能性があります。
C&Fロジホールディングスの株主の今後について
TOB価格が上場来高値を上回るので、株主は含み益の状態です。仮にC&Fロジホールディングスの上場廃止が決定すると、株主の利益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・すでに売却済み
(3)優待投資家・・・すでに売却済み
(1)TOBに参加するには、みずほ証券または大和証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
TOB合戦になっていますから、2つの証券口座を準備して有利な条件のTOBに申し込むと、スムーズに手続きができますし、利益も多くなります。
(2)3月発表ですから、急ぐ投資家はすでに売却済みでしょう。
(3)優待が廃止されるので、すでに売却済みでしょう。