Fast Fitness JapanのMBOによる上場廃止と配当金、株主優待、株主への影響について(TOB価格2,315円)
東証プライム上場のFast Fitness Japan(ファスト フィットネス ジャパン、7092)(※エニタイム・フィットネスを運営)は、MBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買付け)を2025年12月1日(月)に発表しました。
Fast Fitness JapanのMBOによる株式非公開化と上場廃止
親会社として新たに設立された株式会社JG35が、経営陣等の賛同を得てTOBにより株式を買い付け、その後の一連の手続きにより非公開化するため、Fast Fitness Japanは上場廃止となる予定です。
株主が保有株を売却する方法は、TOBに応募するか、株式市場で売却するかの2つの選択肢があります。
TOBの条件とスケジュール
1. 買付価格(TOB価格):2,315円
2. 買付期間(TOB期間):2025年12月2日(火)から2026年1月20日(火)まで(30営業日)
3. 決済開始日:2026年1月27日(火)
4. 買付予定数(下限):3,254,600株
5. 公開買付代理人(応募窓口):野村證券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
7. 優待:廃止
Fast Fitness Japanの株価見通し
12月1日の終値は2,183円でした。TOB価格の2,315円が終値を上回るため、発表後はTOB価格にサヤ寄せする形で株価が上昇し、上場廃止まで2,315円近辺で推移すると考えられます。
TOBに応募するメリット
Fast Fitness JapanのTOBに応募するメリットは、TOB価格の2,315円で売却できることです。
具体的には、Fast Fitness Japanの株式を保有している証券会社から、野村證券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、2026年1月27日以降に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
Fast Fitness Japanは3月決算の企業であり、配当の権利確定日は毎年9月末(中間配当)と3月末(期末配当)です。
2026年3月期の期末配当については、TOBが成立することを条件に無配となる予定です。
TOBによる株主優待への影響
Fast Fitness Japanの株主優待は、オンラインストアで使える割引券です。毎年3月末の株主は年1回、優待を受け取れます。
2026年3月期より株主優待制度を廃止することが決定しました。そのため、2026年3月末を権利確定日とする優待は実施されません。
なお、すでに到着済みの割引券については、有効期限まで利用可能です。
Fast Fitness JapanのTOBと株主への影響
TOB価格の2,315円は、2025年11月の高値2,300円を15円上回る水準です。これにより、多くの株主にとって有利な価格で利益を確定できる状況となります。Fast Fitness Japanの上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たずに、株式市場で売却できる
(1)jTOBに応募するには、野村證券の口座が必要です。口座がある方は応募手続きをご確認ください。
(2)TOBの決済日を待たずに資金を早急に確保したい場合は、12月2日以降に株式市場で売却することが可能です。








