ブレインパッドのTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格2,706円)
東証プライム上場の富士通(6702)は、2025年10月30日(木)に、同じく東証プライム上場のブレインパッド(3655)に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表しました。
ブレインパッドのTOB(株式公開買い付け):完全子会社化による上場廃止
このTOBは、富士通がブレインパッドの全株式を取得し、完全子会社化することを目的としており、成立した場合、ブレインパッドは上場廃止となる見込みです。
ブレインパッドの株主が保有株を売却する方法としては、TOBに応募する方法と、市場で売却する方法の2つの選択肢があります。
TOBの条件とスケジュール
1. 買付価格(TOB価格):2,706円
2. 買付期間(TOB期間):2025年10月31日(金)から12月15日(月)まで(30営業日)
3. 決済開始日:2025年12月22日(月)
4. 買付予定数(下限):13,883,800株
5. 公開買付代理人:大和証券
6. 2026年6月期の配当:TOB成立を条件に無配となる予定
ブレインパッドの株価見通し
10月30日の終値は1,377円でした。TOB価格の2,706円がこれを大きく上回るため、発表後はTOB価格に近づく形で上昇し、上場廃止まで概ね2,706円近辺で推移すると考えられます。
TOBに応募するメリット
ブレインパッドのTOBに応募するメリットは、TOB価格の2,706円で売却できることです。
具体的には、ブレインパッドの株式を保有している証券会社から、大和証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。TOBが成立した場合、2025年12月22日以降に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
ブレインパッドは6月決算の企業で、期末に配当を一括で支払います。毎年6月末が期末配当の権利確定日です。
2026年6月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配となる予定です。TOBが不成立となった場合は、配当が再度検討される可能性があります。
ブレインパッドのTOBと株主への影響
TOB価格の2,706円は、TOB発表前日の終値(1,377円)および2024年2月の高値(1,778円)を大幅に上回る水準です。これにより、多くの株主にとって有利な価格で利益を確定できる状況となります。ブレインパッドの上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たずに、株式市場で売却できる
(1)TOBに応募するには、原則として大和証券の口座が必要です。口座がある方は応募手続きをご確認ください。
(2)TOBの決済日を待たずに資金を早急に確保したい場合は、10月31日以降に株式市場で売却することが可能です。








