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住友電設のTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格9,760円、手続きは楽天証券など)

2025.10.30

東証プライム上場の大和ハウス工業(1925)は、2025年10月30日(木)13時15分に、同じく東証プライム上場の住友電設(1949)に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表しました。

住友電設のTOB(株式公開買い付け):完全子会社化による上場廃止

このTOBは、大和ハウス工業が住友電設の全株式を取得し、完全子会社化することを目的としており、成立した場合、住友電設は上場廃止となる見込みです。

住友電設の株主が保有株を売却する方法としては、TOBに応募する方法と、市場で売却する方法の2つの選択肢があります。

TOBの条件とスケジュール

1. 買付価格(TOB価格):9,760円
2. 買付期間(TOB期間):2025年10月31日(金)から12月15日(月)まで(30営業日)
3. 決済開始日:2025年12月22日(月)
4. 買付予定数(下限):3,880,000株
5. 公開買付代理人(応募窓口):みずほ証券、楽天証券
6. 中間配当:1株あたり78円(確定済み)
7. 期末配当:TOB成立を条件に無配となる予定

住友電設の株価見通し

10月29日の終値は7,620円でした。TOB価格の9,760円がこれを大きく上回るため、発表後はTOB価格に近づく形で上昇し、TOB期間中は9,760円よりわずかに低い水準で推移すると考えられます。

TOBに応募するメリット

住友電設のTOBに応募するメリットは、TOB価格の9,760円で確実に売却できることです。

具体的には、住友電設の株式を保有している証券会社から、みずほ証券または楽天証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。楽天証券で売却するときの手数料は無料です。

TOBが成立した場合、2025年12月22日以降に買付代金が支払われる予定です。

TOBによる配当への影響

住友電設の配当金

住友電設は3月決算の企業です。毎年9月末が中間配当、3月末が期末配当の権利確定日です。

2026年3月期の中間配当については、1株あたり78円に決定しました。すでに権利確定済みのため、株主に配当が支払われます。

期末配当については、TOB成立を条件に無配となる予定です。TOBが不成立となった場合は、配当が再度検討される可能性があります。

住友電設のTOBと株主への影響

TOB価格の9,760円は、TOB発表前日の終値である7,620円を大幅に上回る水準です。これにより、多くの株主にとって有利な価格で利益を確定できる状況となります。住友電設の上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。

投資家が検討するポイント

(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たずに、株式市場で売却できる

(1)TOBに応募するには、原則として、みずほ証券または楽天証券の口座が必要です。口座がある方は応募手続きをご確認ください。

(2)TOBの決済日を待てない場合は、10月31日以降に株式市場で売却し、より早く資金を確保できます。

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