住友理工のTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格2,600円、手続きはSMBC日興証券)
東証プライム上場の住友電気工業(5802)は、2025年10月30日(木)正午に同じくプライム上場の住友理工(5191)に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表しました。
住友理工のTOB(株式公開買い付け):完全子会社化による上場廃止
このTOBは、親会社である住友電気工業が住友理工の全株式を取得し、完全子会社化することを目的としており、成立した場合、住友理工は上場廃止となる見込みです。
住友理工の株主が保有株を売却する方法としては、TOBに応募する方法と、市場で売却する方法の2つの選択肢があります。
TOBの条件とスケジュール
1. 買付価格(TOB価格):2,600円
2. 買付期間(TOB期間):2025年10月31日(金)から12月15日(月)まで(30営業日)
3. 決済開始日:2025年12月22日(月)
4. 買付予定数(下限):16,681,702株
5. 公開買付代理人(応募窓口):SMBC日興証券
6. 中間配当:1株あたり34円(確定済み)
7. 期末配当:TOB成立を条件に無配となる予定
住友理工の株価見通し
10月30日の後場から株価が急騰し、TOB価格の2,600円に近い水準まで上昇しました。今後、上場廃止まで概ね2,600円近辺で推移すると考えられます。
TOBに応募するメリット
住友理工のTOBに応募するメリットは、TOB価格の2,600円で確実に売却できることです。
具体的には、住友理工の株式を保有している証券会社から、SMBC日興証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。SMBC日興証券で売却するときの手数料は無料です。
SMBC日興証券の公開買付手続きについて
(A)ログイン→メッセージボックス→公開買付けのお知らせ→取扱銘柄一覧→住友理工を選択
(B)ログイン→お取引→公開買付け→取扱銘柄一覧→住友理工を選択
SMBC日興証券にログインして、銘柄一覧から住友理工を選択してください。AとBのどちらの方法でも確認できます。
TOBが成立した場合、2025年12月22日以降に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
住友理工は3月決算の企業です。毎年9月末が中間配当、3月末が期末配当の権利確定日です。
2026年3月期の中間配当については、1株あたり34円に決定しました。すでに権利確定済みのため、株主に配当が支払われます。
期末配当については、TOB成立を条件に無配となる予定です。TOBが不成立となった場合は、配当が再度検討される可能性があります。
住友理工のTOBと株主への影響
TOB価格の2,600円は、TOB発表前日の終値である2,156円を大幅に上回る水準です。これにより、多くの株主にとって有利な価格で利益を確定できる状況となります。住友理工の上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:すでに売却済み
(1)TOBに応募するには、原則としてSMBC日興証券の口座が必要です。口座がある方は応募手続きをご確認ください。
(2)株価がTOB価格の水準に到達しました。急ぐ投資家は、すでに売却済みでしょう。







