アルファクス・フード・システムの上場廃止とマネーゲームについて（2025年9月6日廃止）
アルファクス・フード・システムが有報未提出で監理銘柄（確認中）に指定されるの続きです。
アルファクス・フード・システムが上場廃止になる理由について
2025年8月5日、東証グロース上場のアルファクス・フード・システム（3814）は、2025年9月期の第2四半期報告書を期限までに提出できないと発表しました。
これにより、東京証券取引所はアルファクス・フード・システムの上場廃止を決定しました。アルファクス・フード・システムは2025年9月6日（土）に上場廃止になります。売買最終日は9月5日（金）です。
アルファクス・フード・システムの残りの営業日を確認する
8月（17営業日）
6日、7日、8日、12日、13日、14日、15日、18日、19日、20日、21日、22日、25日、26日、27日、28日、29日
9月（5営業日）
1日、2日、3日、4日、5日
2025年8月と9月を合わせると、残りは22営業日です。ただし、売り注文が殺到すると、売りたくても売れない状況となります。
上場廃止決定前の8月5日終値は243円でした。6日は80円ストップ安の163円になる可能性が高いです。
アルファクス・フード・システムに関しては、延長申請後の期限も提出が間に合わなかったため、東京証券取引所が7月24日から監理銘柄（確認中）に指定していました。
アルファクス・フード・システムの株主の中には、上場廃止リスクを避けて、すでに売却済みの方もいらっしゃるでしょう。
上場廃止決定前の株主は、できるだけ早く売却して損切りすることをオススメします。
アルファクス・フード・システム上場廃止決定後の値動き
8月6日
売り注文が殺到し、前日比80円ストップ安比例配分の163円となりました。
8月7日
始値113円、高値121円、安値113円、終値113円、出来高849,400株
8月6日がストップ安比例配分だったことから、7日も同じ展開になると予想していました。しかし、9時31分に全株一致で113円で寄り付きます。予想外に高い価格で寄り付きました。
寄り付きから1分間は順調に値上がりしましたが、32分に高値121円をつけた後で失速します。そのままストップ安まで押し戻されて、40分には売り気配となりました。引けの15時30分に比例配分です。
113円という予想外に高い価格で寄ったことにより、上場廃止前の株主の一部が損失を限定的に抑えて売却することができ、マネーゲームの参加者がその損失の一部を肩代わりする形となりました。オルツと同じ展開です。
2営業日連続でストップ安比例配分になると、翌営業日から制限値幅の下限が4倍に拡大されます。7日に全株一致で寄り付いたことで、制限値幅の拡大を阻止したことになります。
アルファクス・フード・システムは、上場廃止企業の中でも特にクセの強い銘柄のようです。
8月8日
始値103円、高値114円、安値93円、終値102円、出来高81,308,700株
8月8日も7日と同じく、予想以上に高い値段で寄り付きました。リバウンドは小さく、株価が100円を下回りました。しかし、安値93円をつけた後で株価が下げ止まります。後場は100円近辺で膠着状態が続きました。
8月12日
始値107円、高値149円、安値107円、終値132円、出来高3,269,500株
待ちに待ったマネーゲームの開始です。前日比5円高の107円で寄り付き、そのまま急騰します。たった7分で149円まで駆け上がりました。
8日の終値が102円だったことから、この日の制限値幅が上下50円となりました。終値が99円以下の場合は上限30円だったため、マネーゲームに最適な環境が整っていました。
この日の急騰は2回ありました。取引開始直後の7分間と、13時40分からの3分間です。後場の高値は143円でした。
8月13日
始値141円、高値182円、安値141円、終値182円、出来高2,887,400株
マネーゲーム2日目。この日は買い気配で始まり、9時3分に141円で寄り付きます。12日と同じように株価が急騰し、7分には181円まで上昇しました。12日と異なるのは、ここから失速しなかったことです。
170円前後での取引が続き、13時19分に50円ストップ高の182円をつけました。14時32分にはストップ高買い気配となり、引けは比例配分。8日安値の93円が1.96倍になりました。
8月14日
始値186円、高値221円、安値153円、終値160円、出来高1,823,200株
マネーゲーム3日目。9時に186円で寄り付き、あっという間に株価が急騰します。9時2分に高値221円をつけました。しかし、上昇はここでストップ。残りの時間は利益確定売りに押されて右肩下がりとなりました。
出来高も前日に比べて100万株以上減少し、マネーゲームの終わりを感じさせます。8日安値93円が221円まで上昇し、2.38倍になりました。
8月18日
始値152円、高値189円、安値151円、終値184円、出来高1,559,900株
マネーゲーム2回目です。この日は買い気配で始まり、9時3分に152円寄り付きます。9分に188円まで急騰し、このままストップ高になるかと思いましたが、伸び悩みます。
しかし、このまま失速せずに180円前後で推移し、後場はほぼ横ばいで取引を終えました。
8月19日
始値184円、高値230円、安値184円、終値224円、出来高2,101,800株
マネーゲーム2回目の2日目です。この日は184円で寄り付き、直後に急騰します。9時7分に高値230円をつけました。マネーゲームが続くときは、取引開始直後に株価が急騰し、終了まで横ばいが続くパターンとなっています。
マネーゲーム1回目の高値は221円ですから、この水準をあっさり超えました。上場廃止決定前の安値は143円です。20日以降に143円に到達するか注目です。
8月20日
始値224円、高値266円、安値185円、終値200円、出来高1,640,200株
マネーゲーム2回目の3日目です。取引開始直後から上昇し、9時3分に高値266円をつけました。上場廃止決定前の安値143円を大幅に上回りました。
しかし、高値は一瞬だけで、すぐに下げに転じました。下げるスピードが早く、対応が難しかったと思われます。9時16分に185円で下げ止まりました。
その後は200円前後で推移し、取引を終えました。日足チャートのローソク足を見ると、同じ形がきれいに並んでいて、21日は下げを予想する方が多いと思います。
8月25日
始値179円、高値234円、安値160円、終値234円、出来高1,180,200株
マネーゲーム3回目です。8月21日、22日と、2回目の利益確定売りが続きました。本日25日も売り注文が多く、9時2分に安値160円をつけました。
その後は横ばいとなり、株価の上昇は13時48分からです。以前のマネーゲームと異なり、着実な右肩上がりとなりました。
15時12分に50円ストップ高の234円に到達し、15時30分に比例配分で取引を終えました。
8月26日
始値226円、高値314円、安値196円、終値314円、出来高927,900株
マネーゲーム3回目の2日目です。取引開始直後は利益確定売りに押されて、安値196円まで下落しました。しかし、その後は徐々に値上がりし、12時49分から急騰します。
13時に80円ストップ高の314円に到達し、14時24分に買い気配となります。買い注文が殺到し、引けは比例配分でした。
上場廃止決定後の高値を更新し、監理銘柄（確認中）の指定前の水準（336円）に近づいています。
8月27日
始値282円、高値328円、安値281円、終値328円、出来高407,900株
マネーゲーム3回目の3日目です。前日のストップ高比例配分から一転し、売り気配で始まります。9時10分に282円で寄り付き、直後に安値281円をつけました。
その後は290円から320円の間で推移し、取引終了時に328円で高値引けしました。
8月28日
始値327円、高値354円、安値313円、終値350円、出来高316,900株
マネーゲーム3回目の4日目です。12時35分から株価が急騰し、38分に高値354円をつけました。監理銘柄（確認中）の指定前の水準を大きく上回りました。
その後は株価が乱高下するも、失速せずに350円で取引を終えました。ただし、出来高が日ごとに減少し、売り買いともに参加者が少ないところが気になります。
8月29日
始値294円、高値394円、安値281円、終値287円、出来高811,000株
マネーゲーム3回目の5日目です。株価の天井を予感させる乱高下が続きます。最も値動きが激しかったのは、14時57分から15時8分まででした。約12分間で高値394円をつけ、その後は急落します。
10時45分につけた安値281円に迫る287円で取引を終えました。
アルファクス・フード・システム日足チャート
上場廃止決定前から売買最終日までの日足チャートです。売買最終日の9月5日は上場廃止前の処分売りによって、この日の安値99円まで下落します。
しかし、13時37分から上げに転じて、15時15分から急騰しました。高値163円をつけた後、159円で取引を終えました。
マネーゲームは4回でした。1回目から3回目までを合わせると、8月8日安値93円から29日高値394円まで値上がりして4.24倍になりました。
他の上場廃止銘柄に比べると株価が上へ下へと大きく変動し、マネーゲームの参加者も納得する結果が得られたと思われます。
