ウィザスのTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格3,237円、手続きはSMBC日興証券)
2025年6月9日、投資ファンドの日本産業推進機構は、東証スタンダード上場のウィザス(9696)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました
TOBによるウィザスの上場廃止の理由
投資ファンドがウィザスの株式をすべて買い取って非公開化するため、ウィザスは上場廃止になる予定です。
ウィザスの株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、あるいは株式市場で売却することもできます。
ウィザスのTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:3,237円
2. TOB期間:2025年6月10日(火)から7月22日(火)まで(30営業日)
3. 決済の開始日:2025年7月30日(水)
4. 買付予定株式数:上限なし、下限5,958,100株
5. 買付代理人:SMBC日興証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
ウィザスの株式の今後の見通し
株価がTOB価格付近まで上昇しました。今後、上場廃止まで横ばいが続くと考えられます。
ウィザスのTOBに応募するメリット
ウィザスのTOBに応募するメリットは、TOB価格の3,237円で売却できることです。
具体的には、ウィザスの株式を保有している証券会社から、SMBC日興証券へ移管し、売却手続きを行う必要があります。SMBC日興証券で売却するときの手数料は無料です。
SMBC日興証券の公開買付手続きについて
(A)ログイン→メッセージボックス→公開買付けのお知らせ→取扱銘柄一覧→ウィザスを選択
(B)ログイン→お取引→公開買付け→取扱銘柄一覧→ウィザスを選択
SMBC日興証券にログインして、銘柄一覧からウィザスを選択してください。AとBのどちらの方法でも確認できます。
TOBが成立した場合、2025年7月30日以降に買付代金が支払われる予定です。
現在の株価はTOB価格(3,237円)を下回っているため、TOBに応募すれば利益を確定できます。投資金額をできるだけ多く回収したい株主は、TOBに申し込むと良いでしょう。
ウィザスのTOBによる配当への影響
2026年3月期の配当の詳細
・ 中間配当(2025年9月):無配
・ 期末配当(2026年3月):無配
ウィザスは3月決算の企業です。毎年9月末に中間配当、3月末に期末配当の権利確定日があります。
2026年3月期の配当については、2025年5月13日時点では中間配当が1株当たり20円、期末配当が1株当たり40円と予想されていました。しかし、TOB成立を条件に無配となる予定です。
なお、無配となるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は配当が支払われる可能性もあります。
ウィザスのTOBと株主への影響
TOB価格の3,237円が、5月13日の高値である2,804円を上回るため、株主は含み益がある状況です。ウィザスの上場廃止が決定すれば、保有株式の売却によって損益が確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:すでに売却済み
(1)TOBに応募するには、原則としてSMBC日興証券の口座が必要です。口座をお持ちの方は、応募手続きをご確認ください。
TOB期間は「2025年7月22日まで」ですから、これから口座を準備しても十分に間に合います。
(2)急ぐ投資家は、すでに売却済みでしょう。