山陽特殊製鋼のTOBによる上場廃止と配当金、株主優待、株主への影響について(TOB価格2,750円)
2025年1月31日、東証プライム上場の日本製鉄(5401)は、山陽特殊製鋼(5481)に対してTOB(株式公開買付け)を行うと発表しました。
TOBによる山陽特殊製鋼の上場廃止とその理由
日本製鉄が山陽特殊製鋼の残りの株をすべて買い取り非公開化するため、山陽特殊製鋼は上場廃止になる予定です。
山陽特殊製鋼の株主はTOBに応じて保有株を買い取ってもらうか、株式市場で売却することもできます。
山陽特殊製鋼のTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:2,750円
2. TOB期間:2025年2月3日(月)から3月18日(火)まで(30営業日)
3. 決済の開始日:2025年3月26日(水)
4. 買付予定株数:上限なし、下限745万7756株
5. 証券会社:大和証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
山陽特殊製鋼の株価の今後の見通し
1月31日終値は2,001円でした。TOB発表後、株価はTOB価格に向かって上昇する動きが予想されます。その後、上場廃止まで横ばいが続くと見込まれます。
山陽特殊製鋼のTOBに応募するメリット
山陽特殊製鋼のTOBに応募するメリットは、TOB価格2,750円で売却できることです。
具体的には、山陽特殊製鋼の株を保有している証券会社から、大和証券に移管し、売却する手続きを行う必要があります。
TOBに申し込むと、2025年3月26日以降に買付代金が支払われます。
山陽特殊製鋼のTOBによる配当への影響
・ 2025年3月期の期末配当:無配
山陽特殊製鋼は3月決算企業です。毎年9月末に中間配当、翌年3月末に期末配当の権利を得ることができます。
2025年3月期の期末配当はTOBが成立すれば、無配となる予定です。2024年10月31日時点の配当予想は1株当たり50円でした。ただし、TOBが成立しなければ、配当が支払われる可能性もあります。
山陽特殊製鋼のTOBによる株主優待への影響
(1)対象となる株主:毎年3月31日、9月30日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・ 100株以上:オリジナルカレンダー(9月末)
・ 500株以上(1年以上):オリジナルカレンダー+工場見学会(3月末)
・ 1,000株以上(1年以上):オリジナルカレンダー+工場見学会+地域特産品(3月末)
TOB発表時点では、株主優待の詳細は明らかにされていません。廃止などの変更があれば、後日発表される予定です。
山陽特殊製鋼のTOBと株主の今後について
月足チャートでは、TOB価格水準が黄色の線で表示されています。一部を除き、多くの株主はTOB価格2,750円により、保有株に含み益が発生している状態です。山陽特殊製鋼の上場廃止が決定すれば、株主の損益も確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益が発生している場合:TOBに応募して利益を確定する
(2)資金が早急に必要な場合:株式市場で売却する
(1)TOBに応募するには、大和証券の口座が必要です。口座がある方は確認してみてください。
(2)2月4日以降の株式市場で売却できます。