住信SBIネット銀行のTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格4,900円)
2025年5月29日、東証プライム上場の日本電信電話(9432)の子会社であるNTTドコモは、住信SBIネット銀行(7163)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと正式に発表しました。
TOBによる住信SBIネット銀行の上場廃止の理由
住信SBIネット銀行の株式は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスがそれぞれ34.19%を保有しています。今回のTOBではドコモが残りの少数株主の保有株をすべて買い取って非公開化するため、住信SBIネット銀行は上場廃止となる予定です。
住信SBIネット銀行の株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、株式市場で売却することもできます。
住信SBIネット銀行のTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:4,900円
2. TOB期間:2025年5月30日(金)から7月10日(木)まで(30営業日)
3. 決済の開始日:2025年7月17日(木)
4. 買付予定株式数:上限なし、下限なし
5. 買付代理人:大和証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
住信SBIネット銀行の株価の今後の見通し
5月29日の終値は3,985円でした。30日以降も株価はTOB価格に向かって上昇する動きが予想されます。その後、上場廃止まで横ばいが続くと考えられます。
住信SBIネット銀行のTOBに応募するメリット
住信SBIネット銀行のTOBに応募するメリットは、TOB価格の4,900円で売却できることです。
具体的には、住信SBIネット銀行の株式を保有している証券会社から、大和証券へ移管し、売却の手続きを行う必要があります。
TOBに申し込むと、2025年7月17日以降に買付代金が支払われる予定です。
住信SBIネット銀行のTOBによる配当への影響
2026年3月期の配当の詳細
・ 中間配当(2025年9月):無配
・ 期末配当(2026年3月):無配
住信SBIネット銀行は3月決算の企業です。毎年9月末に中間配当、3月末に期末配当の権利確定日があります。
2026年3月期の配当については、中間配当および期末配当ともに、TOB成立を条件に無配となる予定です。2025年5月9日時点の配当予想は、中間配当が1株当たり11円、期末配当が1株当たり11.50円でした。
ただし、配当がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は配当が支払われる可能性もあります。
住信SBIネット銀行のTOBと株主への影響
TOB価格4,900円より高い水準で株式を購入した株主は含み損、低い水準で購入した株主は含み益がある状態です。住信SBIネット銀行の上場廃止が決定すれば、株主の損益も確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:株式市場で売却することもできる
(1)TOBに応募するには、大和証券の口座が必要です。口座をお持ちの方は応募手続きをご確認ください。
(2)6月2日以降に株式市場で売却できます。