日本高周波鋼業の株式交換による上場廃止と配当金、株主への影響について(2026年1月29日廃止)
2025年5月12日13時、東証プライム上場の神戸製鋼所(5406)は、スタンダード上場の日本高周波鋼業(5476)を株式交換で完全子会社化すると発表しました。
日本高周波鋼業の株式交換による上場廃止と株主への影響
・ 日本高周波鋼業は2026年1月29日に上場廃止
・ 日本高周波鋼業の株式は、神戸製鋼所の株式に換わる
・ 神戸製鋼所1株に対し、日本高周波鋼業0.26株
日本高周波鋼業は2026年1月29日(木)に上場廃止となる予定です。最終売買日は1月28日(水)です。
重要な株式交換比率は、神戸製鋼所1に対して、日本高周波鋼業0.26です。日本高周波鋼業の上場廃止後、日本高周波鋼業の株式1株は神戸製鋼所の株式0.26株に交換されます。
例えば、日本高周波鋼業を100株保有する株主は、神戸製鋼所26株に交換されます。神戸製鋼所の株式は100株単位で取引されるため、交換後の神戸製鋼所株式26株は単元未満株となります。
単元未満株はSBI証券やマネックス証券などのネット証券を利用すれば、通常通り売買が可能です。保有する株数に応じて、神戸製鋼所の配当を受け取ることもできます。
(例)日本高周波鋼業株式の上場廃止後の保有株数について
・ 上場廃止まで:日本高周波鋼業100株
・ 上場廃止後:神戸製鋼所26株
上記の日本高周波鋼業株式100株を保有する株主は、このように交換されます。
日本高周波鋼業の株価の今後の見通し
5月12日以降、両社の株価は株式交換比率に基づき近づくように動きます。この現象をサヤ寄せと言います。5月9日時点で、神戸製鋼所の株価は1,670円、日本高周波鋼業の株価は391円でした。仮に神戸製鋼所の株価が1,670円のままだとすると、
・ 1,670円 × 0.26=434.2円
となり、日本高周波鋼業は43.2円割安となります。ただし、神戸製鋼所の株価も変動するため、
・ 神戸製鋼所2,000円、日本高周波鋼業520円
・ 神戸製鋼所1,000円、日本高周波鋼業260円
となる可能性もあります。
株式交換比率に基づいた株価の調整が進むと、両社の株価は連動するようになります。親会社である神戸製鋼所の株価が上がれば、日本高周波鋼業の株価も上がります。
逆に、親会社の株価が下がれば、子会社の株価も下がります。この傾向が上場廃止日まで続く見込みです。
日本高周波鋼業の配当金について
日本高周波鋼業は3月決算の企業で、期末に一括配当を行う銘柄です。毎年3月末に期末配当の権利確定日があります。
2025年3月期の期末配当は、無配が決定しました。
また、2026年3月期の期末配当は、権利確定日が日本高周波鋼業の上場廃止後のため、無配となる予定です。
日本高周波鋼業の株式交換のまとめ
日本高周波鋼業の定時株主総会は2025年6月24日(火)に開催される予定です。関心がある方は株主総会に参加してみてはいかがでしょうか。