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HCSホールディングスのTOBによる上場廃止と配当金、株主優待、株主の今後について(TOB価格1,800円)

HCSホールディングスが上場廃止になる理由について

2023年8月31日、東証プライム上場のエル・ティー・エス(6560)はHCSホールディングス(4200)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。

エル・ティー・エスがHCSホールディングスの株を全部買い取って非公開にするため、HCSホールディングスは上場廃止になる予定です。

TOBの条件とスケジュールについて

(1)TOB価格・・・1,800円
(2)TOB期間・・・2023年9月1日(金)から10月16日(月)まで
(3)決済の開始日・・・2023年10月23日(月)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限199万7000株
(5)証券会社・・・みずほ証券
(6)中間配当・・・無配
(7)期末配当・・・TOB成立を条件に無配
(8)株主優待・・・TOB成立を条件に廃止

TOB価格1,800円、TOB期間は2023年9月1日(金)から10月16日(月)までの30営業日です。

TOB実施により、中間配当が無配になります。期末配当および株主優待は、TOB成立を条件に無配および廃止になります。

HCSホールディングスの株主はTOBに参加して1,800円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が1,800円に近づいたら株式市場で売却できます。

HCSホールディングスの今後の株価について

日付 株価 前日比
8/31 964
9/1 1,114 +150
9/4 1,414 +300
9/5 1,800 +386

8月31日終値964円。9月1日以降に株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。

その後は何もなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。9月5日にTOB価格付近に到達するでしょう。

TOBに参加するメリットについて

メリットはTOB価格1,800円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。

具体的には、HCSホールディングスの株を買った証券会社から、みずほ証券に移管して(移動して)売却します。

2023年10月23日以降に投資資金が戻ってきます。

HCSホールディングスの配当金について

HCSホールディングスの配当金について

HCSホールディングスは3月決算企業です。毎年9月に中間配当、翌年3月に期末配当の権利がもらえます。

2024年3月期の中間配当については、TOB実施により無配になります。また、期末配当については、TOB成立を条件に無配になります。

ただし、無配になるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。

HCSホールディングスの株主優待について

(廃止になる優待)

(1)対象となる株主・・・毎年3月31日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・クオカード1,000円分

HCSホールディングスの株主優待はクオカードです。毎年3月末の株主は年1回、優待がもらえました。

次回、2024年3月優待が廃止されて、2023年3月優待が最後です。

ただし、優待が廃止になるのもTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。

HCSホールディングスの株主の今後について

HCSホールディングス月足チャート

HCSホールディングス月足チャート

月足チャートです。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。黄色の線より高い水準で買った株主は含み損、低い水準で買った株主は含み益の状態です。

仮にHCSホールディングスの上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。

(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)含み損の投資家・・・TOB価格の引き上げに期待

(1)TOBに参加するには、みずほ証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。

(2)9月4日夜間取引から売却できます。SBI証券や楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。その他の方は9月5日の株式市場で売却できます。

(3)HCSホールディングスは2021年6月に新規上場した銘柄です。上場後の株価は右肩下がりで、成長する前に他企業に買収されました。典型的なIPO投資の失敗例です。ダメ元でTOB価格の引き上げに期待したいです。

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