地域新聞社のライツ・オファリング(1)1株402円(仮)
2022年10月24日、東証グロース上場の地域新聞社(2164)はライツ・オファリング(新株予約権無償割当:しんかぶよやくけんむしょうわりあて)を発表しました。
・1株につき1個の新株予約権
・新株の値段は1株402円(仮)
・権利付き最終日:2023年4月6日(木)
2023年4月10日(権利付き最終日:4月6日)までに株主になると、地域新聞社の新株予約権がもらえます。
地域新聞社の新株予約権の特徴は、(1)持っている株数と同数の新株を1株402円(予定)で買えること、(2)新株予約権を株式市場で売却できること、の2つです。
保有株と同数の新株を1株402円で買える
仮に、地域新聞社を100株保有していれば、新株予約権を使うことにより、新株100株を1株につき402円で購入できます。新株予約権を使って地域新聞社の株に換えるなら
402円×100株=40,200円
となり、40,200円+α(手数料等)で地域新聞社100株が買えます。新株予約権が使える期間は、2023年4月11日(火)から6月9日(金)までです。
新株予約権を株式市場で売却できる
コード番号(21649)です。新株予約権の取引はこれから始まります。上場期間は2023年4月11日(火)から6月5日(月)までです。
後日、東証(または地域新聞社)から詳細な発表があります。
なお、今回のライツ・オファリングは株主総会の承認を経て実施されます。否決されると、ライツ・オファリングはなくなります。
2022年11月24日(木)に臨時株主総会が開催されます。
新株の値段決定について
・2023年4月3日終値が447円以上のとき・・・新株の値段:1株402円
・2023年4月3日終値が447円未満のとき・・・新株の値段:4月3日終値×0.9
新株の値段は2023年4月3日(月)に確定します。
上記、新株の1株402円(行使価額)については、2022年10月21日終値と同じ値段です。今回のライツは、権利を持った株主が10%割引で新株を買えることを想定しています。
402円が10%割引された値段になるためには、4月3日終値が447円以上になることが必要です。
逆に、447円未満となったときは、4月3日終値に0.9をかけた金額が新株の値段になります。
(例1)4月3日終値400円×0.9=360円
例えば、4月3日終値が400円だった場合、0.9でかけると新株の値段は360円です。
(例2)4月3日終値395円×0.9=355.5円→355円
また、4月3日終値が395円だった場合、0.9をかけると新株の値段は355円です。355.5円ですが、小数点以下が切り下げられて355円になります。
地域新聞社のライツ・オファリングのスケジュールについて
(1)臨時株主総会の基準日・・・2022年8月31日(水)
(2)臨時株主総会・・・2022年11月24日(木)
(3)新株予約権の権利付き最終日・・・2023年4月6日(木)
(4)新株予約権の権利確定日・・・2023年4月10日(月)
(5)新株予約権の上場期間・・・2023年4月11日(火)~6月5日(月)
(6)新株予約権の権利行使期間・・・2023年4月11日(火)~6月9日(金)
主なスケジュールはご覧の通りです。
(1)(2)臨時株主総会に参加できるのは8月31日時点の株主です。11月24日の株主総会でライツ・オファリングが承認されれば実施されます。
(3)(4)新株予約権の権利付き最終日は2023年4月6日です。この日までに地域新聞社の株を買うと、新株予約権がもらえます。
(5)新株予約権をもらった株主は、株式市場で売却することができます。また、新規で新株予約権を取引することも可能です。上場期間は6月5日までです。
(6)新株予約権を使える期間です。上場期間より4日長いです。新株予約権を6月5日に株式市場で買っても間に合います。
地域新聞社日足チャート
10月25日終値399円。右端のローソク足がライツ発表後のものです。株価はほとんど動いていません。一般的に、ライツ・オファリングが発表されると、警戒感から大幅に下落します。
ただ、地域新聞社はディスカウント率が10%と高くないこと、新株予約権の上場が2023年4月であること、などから株価への影響が小さくなりました。
これから株価が上昇して新株を402円で買えるようになると、株主も安心してライツに参加できそうです。