堺商事の上場廃止と配当金、株主の今後について(TOB価格4,700円)
堺商事が上場廃止になる理由について
2023年5月12日、東証プライム上場の堺化学工業(4078)は、堺商事(9967)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
親会社の堺化学工業が、堺商事の残りの株を全部買い取って非公開にするため、堺商事は上場廃止になります。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・4,700円
(2)TOB期間・・・2023年5月15日(月)から7月12日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2023年7月20日(木)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限48,500株
(5)証券会社・・・三菱UFJモルガン・スタンレー証券、auカブコム証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格4,700円、TOB期間は2023年5月15日(月)から7月12日(水)までの43営業日です。TOBが成立することを条件に、2024年3月期の配当金が無配になります。
堺商事の株主はTOBに参加して1株4,700円で買い取ってもらうか、もしくは株価が4,700円に近づいたら株式市場で売却できます。
堺商事の今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
5/12 | 3,385 | - |
5/15 | 4,085 | +700 |
5/16 | 4,700 | +615 |
5月12日終値3,385円。15日から株価がストップ高となり、TOB価格に近づく予定です。サヤ寄せです。
株価がTOB価格に近づいたら、その後は上場廃止まで横ばいが続く見込みです。5月16日にTOB価格付近に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格4,700円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、堺商事の株を購入した証券会社から、三菱UFJモルガン・スタンレー証券またはauカブコム証券に移管して(移動して)売却します。
auカブコム証券のTOB手続き
・ログイン→現物株式→TOB→銘柄一覧→堺商事を選択
auカブコム証券の場合、ログインしてTOB銘柄一覧から堺商事を選択してください。TOBに申し込むと、2023年7月20日以降に投資資金が戻ってきます。
堺商事の配当金について
堺商事は3月決算企業です。2024年3月期の配当金については、TOBが成立することを条件に、中間配当(2023年9月)と期末配当(2024年3月)が無配になります。
ただし、配当金が無配になるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
2023年3月期の期末配当(2023年3月)は1株につき45円もらえます。例えば、100株の株主の場合
45円×100株=4,500円
4,500円(税込)となります。
堺商事の株主の今後について
堺商事月足チャート
月足チャート5年分(2018年5月~2023年5月12日)です。TOB価格が上場来高値を上回るため、株主は含み益の状態です。仮に堺商事の上場廃止が決定すると、株主の利益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(1)TOBに参加するには、三菱UFJモルガン・スタンレー証券またはauカブコム証券の口座が必要です。ネット取引がメインの方は、auカブコム証券の口座を持っていると思います。口座がある方は試してみてください。これから口座を用意しても間に合います。
(2)5月15日夜間取引から売却できます。SBI証券や楽天証券、松井証券で堺商事の株を買った方は試してみてください。その他の方は5月16日の株式市場で売却できます。