SBI新生銀行の上場廃止と配当金、株主の今後について(TOB価格2,800円)
SBI新生銀行が上場廃止になる理由について
2023年5月12日、東証プライム上場のSBIホールディングス(8473)は、SBI新生銀行(8303)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
SBIホールディングスが、SBI新生銀行の残りの株を買い取って非公開にするため、SBI新生銀行は上場廃止になります。SBI新生銀行の上場廃止後、株主はSBIホールディングスと預金保険機構、整理回収機構のみになります。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・2,800円
(2)TOB期間・・・2023年5月15日(月)から6月23日(金)まで
(3)決済の開始日・・・2023年6月30日(金)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限なし
(5)証券会社・・・SBI証券
(6)配当・・・未定
TOB価格2,800円、TOB期間は2023年5月15日(月)から6月23日(金)までの30営業日です。
SBI新生銀行の株主はTOBに参加して1株2,800円で買い取ってもらうか、もしくは株価が2,800円に近づいたら株式市場で売却できます。
SBI新生銀行の今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
5/12 | 2,585 | - |
5/15 | 2,800 | +215 |
5月12日終値2,585円。12日は一部報道で株価が急騰し、東証は13時48分からSBI新生銀行を売買停止にします。16時にTOBが正式発表されました。
15日以降も株価が上昇し、TOB価格に近づく予定です。サヤ寄せです。株価がTOB価格付近まで上昇したら、その後は横ばいが続く見込みです。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格2,800円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、SBI新生銀行の株を購入した証券会社から、SBI証券に移管して(移動して)売却します。
SBI証券のTOB手続き
・ログイン→公開買付け応募手続きのご案内→「WEB申込」または「申込書請求」
SBI証券の場合、ログインすると、TOB申し込みの案内バナーが表示されます。赤枠のバナーですから、すぐにわかります。
WEB申込の方は「Webで申し込みをする」を選択してください。申込書を請求する方は「公開買付応募申込書を請求する」を選択してください。どちらもオレンジ色のボタンです。
TOBに申し込むと、2023年6月30日以降に投資資金が戻ってきます。
SBI新生銀行の配当金について
SBI新生銀行は3月決算企業で、期末一括配当の銘柄です。2024年3月期の配当金については、未定となりました。TOBのスケジュールを考えると、配当金の権利がやってくる前に上場廃止になるので、もらえないと思います。
2023年3月期の期末配当は1株につき12円もらえます。例えば、100株の株主の場合
12円×100株=1,200円
1,200円(税込)となります。6月29日以降に届く予定です。
SBI新生銀行の株主の今後について
SBI新生銀行月足チャート
月足チャート5年分(2018年5月~2023年5月12日)です。TOB価格が上場来高値を上回るため、株主は含み益の状態です。仮にSBI新生銀行の上場廃止が決定すると、投資家の利益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場で売却
(1)TOBに参加するにはSBI証券の口座が必要です。SBI証券の口座は、ほとんどの投資家が持っているでしょう。口座がある方は試してみてください。これから口座を用意しても間に合います。
SBI証券でSBI新生銀行の株を買った方は、15日から申し込みができます。サイトにログインして、「株式公開買付」の一覧からSBI新生銀行を選択して手続きを進めてください。
(2)15日に株価がTOB価格付近に到達するので、株式市場で売却できます。