(追記あり)本多通信工業の上場廃止と配当金、株主優待、株主の今後について(2022年12月20日廃止)
2022年7月29日、東証プライム上場のミネベアミツミ(6479)は本多通信工業(6826)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・705円
(2)TOB期間・・・2022年8月1日(月)から9月12日(月)まで
(3)決済の開始日・・・2022年9月16日(金)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限1538万9300株
(5)証券会社・・・SMBC日興証券
(6)配当、優待・・・TOB成立を条件に廃止
TOB価格705円、TOB期間は2022年8月1日(月)から9月12日(月)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、本多通信工業は上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に2023年3月期の期末配当が無配になり、2022年9月優待も廃止されます。
本多通信工業の株主はTOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価がTOB価格に近づいたら株式市場で売却できます。
本多通信工業の今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
7/29 | 563 | - |
8/1 | 663 | +100 |
8/2 | 705 | +42 |
7月29日終値563円。8月1日以降、株価が急騰し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。
その後は何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
8月2日にTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格705円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、本多通信工業の株を購入した証券会社から、SMBC日興証券に移管して(移動して)売却します。
2022年9月16日以降に投資資金が戻ってきます。
本多通信工業の配当金について
本多通信工業は期末一括配当の企業です。2023年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配になります。前回予想は1株17円、前期実績は1株12円でした。
ただし、無配になるのはTOB成立が条件です。不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
本多通信工業の株主優待について
(廃止になる優待)
(1)対象となる株主・・・毎年9月30日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上(※3年以上)・・・クオカード500円分
・500株以上・・・りんごジュース
本多通信工業の株主優待はクオカードまたは、りんごジュースです。毎年9月末の株主は年1回、優待がもらえました。
次回、2022年9月優待は廃止となり、2021年9月優待が最後です。
ただし、株主優待についても、廃止されるのはTOB成立が条件です。不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
本多通信工業の株主の今後について
本多通信工業月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
コロナ前の株主に含み損の方がいます。仮に本多通信工業の上場廃止が決定すると、投資家の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)優待投資家・・・TOB成立後に乗り換える
(4)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げに期待
(1)TOBに参加するにはSMBC日興証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)8月1日夜間取引から売却できます。SBI証券、楽天証券、松井証券で購入した方は試してみてください。
その他の方は2日の株式市場で売却できます。
(3)9月13日以降にTOBの結果がわかります。成立すると優待が廃止されるので、そのタイミングで別の銘柄に乗り換えます。
最短で9月優待に間に合います。権利付き最終日は9月28日です。ただし、TOB期間が延長された場合はスケジュールが後ズレします。その場合は10月優待、11月優待がターゲットになります。
(4)ダメ元で期待したいです。
(追記)本多通信工業の上場廃止日決定
本多通信工業の上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2022年12月20日(火)、売買最終日は12月19日(月)です。
本多通信工業の株主は、売買最終日までに売却しないと、705円で強制買い取りとなります。12月22日以降、「705円×株数」の投資資金が戻ってきます。
11月17日開催の臨時株主総会で承認されると実施されます。