大和重工のMBOによる上場廃止と配当金、株主優待、株主の今後について(TOB価格1,620円、手続きはSMBC日興証券)
2024年11月11日、東証プライム上場の大和重工(5610)がMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を発表しました。
大和重工がMBOで上場廃止になる理由について
経営陣等が大和重工の残りの株を全部買い取り非公開化するため、大和重工は上場廃止になる予定です。
大和重工の株主は、TOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、株式市場で売却できます。
大和重工のTOBの条件とスケジュール(日程)について
(1)TOB価格:1,620円
(2)TOB期間:2024年11月12日(火)から12月23日(月)まで
(3)決済の開始日:2024年12月27日(金)
(4)買付予定株数:上限なし、下限54万2900株
(5)証券会社:SMBC日興証券
(6)配当:TOB成立を条件に無配
(7)優待:TOB成立を条件に廃止
TOB価格1,620円、TOB期間は2024年11月12日(火)から12月23日(月)までの30営業日です。また、期末配当はTOB成立を条件に無配になり、株主優待も廃止されます。
大和重工の今後の株価について
株価がTOB価格に到達しました。今後、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
大和重工のTOBに参加するメリットについて
大和重工のTOBに参加するメリットは、TOB価格1,620円で買い取ってもらえることです。
具体的には、大和重工の株を買った証券会社から、SMBC日興証券に移管し、売却します。
SMBC日興証券(オンライントレード)の公開買い付けの手続き
・ログイン→メッセージボックス→公開買付けのお知らせ→取扱銘柄一覧→大和重工を選択
・ログイン→お取引→公開買付け→取扱銘柄一覧→大和重工を選択
SMBC日興証券にログインして、TOB銘柄一覧から「大和重工」を選択してください。
TOBに申し込むと、12月27日以降に投資金額が戻ってきます。SMBC日興証券で売却するときの手数料は無料です。
現在のように株価がTOB価格を下回る場合は、TOBに参加した方が手取り額が増えます。投資金額を1円でも多く回収したい株主は、TOBに申し込むと良いでしょう。
大和重工の配当金への影響について
・2024年12月期の期末配当:無配
大和重工は12月決算企業で、期末一括配当銘柄です。毎年12月末に期末配当の権利を得ることができます。
2024年12月期の期末配当は、TOB成立を条件に無配となります。
大和重工の株主優待への影響について
(1)対象となる株主・・・毎年12月31日現在の株主名簿に記載または記録された株主で、100株以上を保有する株主
(2)株主優待の内容
・100株以上(1年未満):クオカード500円分
・100株以上(1年以上):クオカード1,500円分
大和重工の株主優待はクオカードです。毎年12月末に株主は年1回、優待を受け取れました。
2024年12月の優待は、TOB成立を条件に廃止されます。2023年12月の優待が最後となります。ただし、TOBが成立しない場合は元に戻る可能性もあります。
大和重工のMBOと株主の今後について
大和重工の月足チャートです。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。黄色の線より下の水準で購入した株主は含み益、上の水準で購入した株主は含み損が出ている状態です。仮に大和重工の上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益が出ている投資家:TOBに参加
(2)資金回収を急ぐ投資家:すでに売却済み
(1)TOBに参加するには、SMBC日興証券の口座が必要です。口座を持っている方は確認してみてください。
TOB期間は12月23日までと余裕があるため、これから口座を準備しても間に合います。
(2)株価がTOB価格に到達しました。急ぐ投資家はすでに売却済みでしょう。