ラクスルのMBOによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格1,710円)
東証プライム上場のラクスル(4384)は、MBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買付け)を2025年12月11日(木)に発表しました。
ラクスルのMBOによる株式非公開化と上場廃止
親会社として新たに設立されたR1株式会社が、経営陣等の賛同を得てTOBにより株式を買い付け、その後の一連の手続きにより非公開化するため、ラクスルは上場廃止となる予定です。
株主が保有株を売却する方法は、TOBに応募するか、株式市場で売却するかの2つの選択肢があります。
TOBの条件とスケジュール
1. 買付価格(TOB価格):1,710円
2. 買付期間(TOB期間):2025年12月12日(金)から2026年2月4日(水)まで(33営業日)
3. 決済開始日:2026年2月12日(木)
4. 買付予定数(下限):39,699,100株
5. 公開買付代理人(応募窓口):野村證券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
ラクスルの株価見通し
TOB発表の前営業日(12月11日)の終値は1,226円でした。TOB価格の1,710円が終値を上回るため、発表後はTOB価格にサヤ寄せする形で株価が上昇し、上場廃止まで1,710円近辺で推移すると考えられます。
TOBに応募するメリット
ラクスルのTOBに応募するメリットは、TOB価格の1,710円で売却できることです。
具体的には、ラクスルの株式を保有している証券会社から、野村證券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、2026年2月12日以降に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
ラクスルは7月決算の企業で、期末に配当を一括で支払います。期末配当の権利確定日は毎年7月末です。
2026年7月期の期末配当については、TOBが成立することを条件に無配となる予定です。
ラクスルのTOBと株主への影響
TOB価格の1,710円は、2025年12月11日の終値1,226円を上回る水準です。これにより、多くの株主にとって有利な価格で利益を確定できる状況となります。ラクスルの上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たずに、株式市場で売却できる
(1)TOBに応募するには野村證券の口座が必要です。口座がある方は応募手続きをご確認ください。
(2)TOBの決済日を待たずに資金を早急に確保したい場合は、2025年12月15日以降に株式市場で売却することが可能です。








