ヤスハラケミカルのMBOによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格1,380円、手続きは三菱UFJ eスマート証券など)
東証スタンダード上場のヤスハラケミカル(4957)は、2025年10月31日(金)にMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を発表しました。
MBOによるヤスハラケミカルの株式非公開化と上場廃止
ヤスハラケミカルの親会社として新たに設立されたYAHO株式会社が、経営陣等の賛同を得て株式をすべて買い取って非公開化するため、ヤスハラケミカルは上場廃止となる予定です。
ヤスハラケミカルの株主が保有株を売却する方法としては、TOBに応募する方法と、市場で売却する方法の2つの選択肢があります。
TOBの条件とスケジュール
1. 買付価格(TOB価格):1,380円
2. 買付期間(TOB期間):2025年11月4日(火)から12月16日(火)まで(30営業日)
3. 決済開始日:2025年12月23日(火)
4. 買付予定数(下限):2,875,600株
5. 公開買付代理人(応募窓口):三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJ eスマート証券
6. 中間配当:1株あたり6円(確定済み)
7. 期末配当:TOB成立を条件に無配となる予定
ヤスハラケミカルの株価見通し
10月31日の終値は1,143円でした。TOB価格の1,380円がこれを大きく上回るため、発表後はTOB価格に近づく形で上昇し、TOB期間中は1,380円よりわずかに低い水準で推移すると考えられます。
TOBに応募するメリット
ヤスハラケミカルのTOBに応募するメリットは、TOB価格の1,380円で売却できることです。
具体的には、ヤスハラケミカルの株式を保有している証券会社から、三菱UFJモルガン・スタンレー証券または三菱UFJ eスマート証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。三菱UFJ eスマート証券で売却するときの手数料は無料です。
三菱UFJ eスマート証券の公開買付手続き
・ログイン→お取引→株式公開買付(TOB)→ヤスハラケミカルを選択
三菱UFJ eスマート証券にログインし、TOB銘柄一覧からヤスハラケミカルを選択してください。
TOBに申し込むと、2025年12月23日以降に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
ヤスハラケミカルは3月決算の企業です。毎年9月末が中間配当、3月末が期末配当の権利確定日です。
2026年3月期の中間配当については、1株あたり6円に決定しました。すでに権利確定済みのため、株主に配当が支払われます。
期末配当については、TOB成立を条件に無配となる予定です。TOBが不成立となった場合は、配当が再度検討される可能性があります。
ヤスハラケミカルのTOBと株主への影響
TOB価格の1,380円は、TOB発表前の終値である1,143円および10月6日の高値である1,240円を上回る水準です。これにより、多くの株主にとって有利な価格で利益を確定できる状況となります。ヤスハラケミカルの上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たずに、株式市場で売却できる
TOBに応募するには、原則として、三菱UFJモルガン・スタンレー証券または三菱UFJ eスマート証券の口座が必要です。口座をお持ちの方は応募手続きをご確認ください。
TOB期間は「12月16日まで」ですから、これから口座を準備しても十分に間に合います。
(2)TOBの決済日を待たずに資金を早急に確保したい場合は、11月4日以降に株式市場で売却することが可能です。








