ビジョナリーホールディングスのTOBによる上場廃止と株主優待、株主の今後について(TOB価格200円)
ビジョナリーHDが有報未提出で監理銘柄(確認中)に指定されるの続きです。
ビジョナリーホールディングスが上場廃止になる理由について
2023年10月6日、投資ファンドの「日本企業成長投資」は、メガネスーパーでおなじみのビジョナリーホールディングス(9263)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
投資ファンドがビジョナリーホールディングスの株を全部買い取って非公開にするため、ビジョナリーホールディングスは上場廃止になる予定です。
TOBの条件とスケジュールについて
(1)TOB価格・・・200円
(2)TOB期間・・・2023年10月10日(火)から11月21日(火)まで
(3)決済の開始日・・・2023年11月29日(水)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限2483万7300株
(5)証券会社・・・野村證券
(6)株主優待・・・TOB成立を条件に廃止
TOB価格200円、TOB期間は2023年10月10日(火)から11月21日(火)までの30営業日です。株主優待はTOB成立を条件に廃止されます。
ビジョナリーホールディングスの株主はTOBに参加して200円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が200円に近づいたら株式市場で売却できます。
ビジョナリーホールディングスの今後の株価について
・10月6日・・・終値110円
・10月10日・・・終値160円(前日比+50円)
・10月11日・・・終値200円(前日比+40円)
10月6日終値110円。10日以降に株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。
その後は何もなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。10月11日にTOB価格付近に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格200円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、ビジョナリーホールディングスの株を買った証券会社から野村證券に移管して(移動して)売却します。
2023年11月29日以降に投資資金が戻ってきます。
ビジョナリーホールディングスの株主優待について
(廃止になる優待)
(1)対象となる株主・・・毎年4月30日、10月31日現在の株主名簿に記載または記録された株主
(2)株主優待の内容
・100株未満・・・割引券(1,000円)×5枚
・100株以上(5年未満)・・・割引券(1,000円)×20枚
・100株以上(5年以上)・・・割引券(1,000円)×30枚
・1,000株以上・・・割引券(1,000円)×40枚
ビジョナリーホールディングスの優待は、メガネスーパー等で使える割引券です。毎年4月末と10月末の株主は年2回、優待がもらえました。
次回、2023年10月優待が廃止されて、2023年4月優待が最後です。
ただし、優待が廃止されるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
ビジョナリーホールディングスの株主の今後について
ビジョナリーホールディングス月足チャート
月足チャート3年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。黄色の線より低い水準で買った株主は含み益、高い水準で買った株主は含み損の状態です。
仮にビジョナリーホールディングスの上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)優待投資家・・・廃止されたら別の銘柄に乗り換える
(1)TOBに参加するには野村證券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)10月10日夜間取引から売却できます。SBI証券や楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。その他の方は10月11日の株式市場で売却できます。
決算発表や有価証券報告書の提出待ちで買った投資家はこちらに該当します。短期間で投資資金が1.8倍に急増しました。おめでとうございます。
(3)11月22日以降にTOBの結果がわかります。優待が廃止になったら、別の銘柄に乗り換えます。最短で11月優待に間に合います。権利付き最終日は2023年11月28日(火)です。
ただし、TOB期間が延長した場合はスケジュールが後ズレします。そのときは12月優待または1月優待を狙います。