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システム情報が上場廃止になる理由について

2023年9月27日、東証プライム上場のシステム情報(3677)がMBO（経営陣等による自社買収）によるTOB（株式公開買い付け）を発表しました。

経営陣等がシステム情報の残りの株を全部買い取って非公開にするため、システム情報は上場廃止になる予定です。

システム情報のTOBの条件とスケジュールについて

(1)TOB価格・・・930円
(2)TOB期間・・・2023年9月28日（木）から11月10日（金）まで
(3)決済の開始日・・・2023年11月17日（金）
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限1177万3700株
(5)証券会社・・・SBI証券
(6)配当・・・無配
(7)株主優待・・・TOB成立を条件に廃止

TOB価格930円、TOB期間（日程）は2023年9月28日（木）から11月10日（金）までの30営業日です。

手続きが順調に進むと、システム情報は上場廃止になります。2023年9月期の期末配当については、無配が決定しました。また、2023年9月優待についても、TOB成立を条件に廃止されます。

システム情報の株主は、TOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が930円に近づいたら株式市場で売却できます。

システム情報の今後の株価について

9月27日終値763円。28日以降、株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。その後は何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。

9月29日にTOB価格付近に到達するでしょう。

ちなみに、28日の終値894円（131円ストップ高）は、配当権利落ちの影響です。

28日の基準値は、763円から配当予想1株19円を差し引いた744円です。こちらに150円を足すと894円になります。配当金が無配になったのに、配当権利落ちだけが残る不思議な現象です。

TOBに参加するメリットについて

メリットはTOB価格930円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。

具体的には、システム情報の株を購入した証券会社からSBI証券に移管して（移動して）売却します。

2023年11月17日以降に投資資金が戻ってきます。

システム情報の配当金について

システム情報は9月決算企業で期末一括配当銘柄です。2023年9月期の期末配当については、無配が決定しました。前回予想は1株19円でした。

システム情報の株主優待について

（廃止になった優待）

(1)対象となる株主・・・毎年9月30日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容（クオカード）
・100株以上・・・クオカード500円分（1年以上：1,000円分、3年以上：2,000円分）
・1,000株以上・・・クオカード1,000円分（1年以上：2,000円分、3年以上：4,000円分）
(3)株主優待の内容（旅行券）
・100株以上・・・旅行券10万円分（抽選50名）

システム情報の株主優待はクオカードと旅行券です。毎年9月末の株主は年1回、優待がもらえました。次回、2023年9月優待については、TOB成立を条件に廃止されます。

ただし、優待がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。

なお、2023年9月27日は、配当金および株主優待の権利付き最終日です。権利付き最終日の取引終了後に廃止を発表したため、別の9月優待銘柄に乗り換えることができませんでした。

システム情報の株主の今後について

システム情報月足チャート

月足チャート3年分（2020年9月～2023年9月27日）です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。

黄色の線より下の水準で買った株主は含み益、上の水準で買った株主は含み損の状態です。仮にシステム情報の上場廃止が決定すると、投資家の損益も確定します。

(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)優待投資家・・・優待廃止後に乗り換える

(1)TOBに参加するにはSBI証券の口座が必要です。ネット取引がメインの方は、SBI証券の口座を持っていると思います。試してみてください。

(2)9月28日夜間取引から売却できます。SBI証券や楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。その他の方は9月29日の株式市場で売却できます。

(3)11月11日以降にTOBの結果がわかります。優待が廃止になったら、別の銘柄に乗り換えます。最短で11月優待に間に合います。2023年11月優待の権利付き最終日は11月28日（火）です。

ただし、TOB期間が延長した場合はスケジュールが後ズレします。そのときは12月優待または1月優待を狙います。