(追記あり)名鉄運輸のTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(2022年6月14日廃止)
2022年2月7日、東証1部上場の名古屋鉄道(9048)が名鉄運輸(9077)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・3,500円
(2)TOB期間・・・2022年2月8日(火)から3月24日(木)まで
(3)決済の開始日・・・2022年3月31日(木)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限なし
(5)証券会社・・・大和証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格3,500円、TOB期間は2022年2月8日(火)から3月24日(木)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、名鉄運輸は上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に2022年3月期の期末配当が無配になります。
名鉄運輸の株主はTOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が3,500円に近づいたら株式市場で売却できます。
名鉄運輸の今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
2/7 | 2,320 | - |
2/8 | 2,820 | +500 |
2/9 | 3,320 | +500 |
2/10 | 3,500 | +180 |
2月7日終値2,320円。今後、TOB価格付近まで上昇し、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
2月10日にTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格3,500円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、名鉄運輸の株を購入した証券会社から、大和証券に移管して(移動して)売却します。3月31日以降に投資資金が戻ってきます。
名鉄運輸の配当金について
2022年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配になります。今期予想及び前期実績ともに1株50円でした。
ただし、配当金がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
名鉄運輸の株主の今後について
名鉄運輸月足チャート
月足チャートです。TOB価格が上場来高値を上回る水準のため、ほとんどの株主は含み益の状態です。
仮に名鉄運輸の上場廃止が決定すると、投資家の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(1)TOBに参加するには大和証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)2月9日夜間取引から売却できます。SBI証券、楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。その他の方は2月10日の株式市場で売却できます。
(追記)名鉄運輸の上場廃止日決定
名鉄運輸の上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2022年6月14日(火)、最終売買日は6月13日(月)です。
名鉄運輸の株主は、売買最終日までに売却しないと、3,500円で強制買い取りとなります。6月16日以降、「3,500円×株数」の投資資金が戻ってきます。
5月25日開催の臨時株主総会で承認されると実施されます。