日本コンセプトのMBOによる上場廃止と配当金、株主優待、株主への影響について(TOB価格3,060円、手続きはマネックス証券など)
2025年6月30日、東証プライム上場の日本コンセプト(にっぽんこんせぷと、証券コード9386)はMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
MBOによる日本コンセプトの上場廃止の理由
日本コンセプトの経営陣等が日本コンセプトの残りの株式をすべて買い取って非公開化するため、同社は上場廃止になる予定です。
日本コンセプトの株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、株式市場で売却することもできます。
日本コンセプトのTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:3,060円
2. TOB期間:2025年7月1日(火)から8月13日(水)まで(30営業日)
3. 決済の開始日:2025年8月20日(水)
4. 買付予定株式数:上限なし、下限5,223,400株
5. 買付代理人:東海東京証券、マネックス証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
7. 優待:廃止
日本コンセプト株式の今後の見通し
6月30日の終値は2,231円でした。TOB発表後に株価はTOB価格に向かって上昇する動きが予想されます。その後、上場廃止まで横ばいが続くと考えられます。
日本コンセプトのTOBに応募するメリット
日本コンセプトのTOBに応募するメリットは、TOB価格3,060円で売却できることです。
具体的には、日本コンセプトの株式を保有している証券会社から、東海東京証券またはマネックス証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、2025年8月20日以降に買付代金が支払われる予定です。
日本コンセプトのTOBによる配当への影響
日本コンセプトは12月決算の企業です。毎年6月末に中間配当、12月末に期末配当の権利確定日があります。
2025年12月期の配当の詳細
・ 2025年12月期の中間配当(6月):1株あたり40円
・ 2025年12月期の期末配当(12月):無配
2025年12月期の期末配当については、2025年2月13日時点では1株あたり40円と予想されていました。しかし、TOB実施に伴い無配となりました。
ただし、TOBが不成立となった場合は配当が支払われる可能性もあります。
日本コンセプトのTOBによる株主優待への影響
2025年12月優待の廃止について
(1)対象となる株主:毎年12月31日現在の株主名簿に記載または記録された、500株以上を1年以上保有する株主
(2)株主優待の内容
・ 500株以上:カタログギフト3,000円相当
・ 1,000株以上:カタログギフト6,000円相当
日本コンセプトの株主優待はカタログギフトです。毎年12月末の株主は年1回、優待を受け取れました。
2025年12月末に権利が確定する優待は、TOB実施に伴い廃止されました。また、TOBが不成立となった場合も再開は未定です。
日本コンセプトのTOBと株主への影響
TOB価格の3,060円が発表直前の高値である2,328円を上回るため、株主は含み益がある状況です。日本コンセプトの上場廃止が決定すれば、保有株式の売却によって株主の損益も確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:株式市場で売却することもできる
(3)株主優待が目的の場合:優待廃止後に別の銘柄へ乗り換える
(1)TOBに応募するには、原則として東海東京証券またはマネックス証券の口座が必要です。口座をお持ちの方は、応募手続きをご確認ください。
TOB期間は8月13日までですから、これから口座を準備しても十分に間に合います。
(2)7月1日はストップ高比例配分となる可能性が高いため、2日以降の株式市場で売却できます。
(3)8月14日以降にTOBの結果がわかります。成立すると優待が廃止されるため、別の優待銘柄へ乗り換えます。8月優待の権利付き最終日は2025年8月27日(水)です。優待を受け取るには、8月27日までに株式を購入する必要があります。