制限値幅4倍の効果(番外編)セコム上信越
2020年8月3日から始まった4倍の適用。
2021年5月31日・6月1日と連続ストップ高となり、適用される銘柄が出ました。セコム上信越(4342)です。
・セコム上信越・・・6月1日終値5,220円、ストップ高9,220円
ストップ高が2営業日続くと、3営業日目から通常の4倍に拡大されます。セコム上信越なら、以前は1,000円しか上がらないところが、2日から4倍の4,000円上昇する可能性がありました。
それでは、セコム上信越の株価を見てみましょう。
セコム上信越日足チャート
6月2日・・・始値6,330円、高値6,340円、安値6,320円、終値6,330円、出来高423,200株
セコム上信越は、親会社セコム(9735)がTOB(株式公開買い付け)を行っています。
TOB価格6,350円です。取引開始前の気配値では9,220円になっていました。もしかすると興味深い値動きになるかと期待したのですが、取引が始まると期待はずれの結果になりました。
9時33分に寄り付いたときの出来高は、たった74,100株です。1日分を合わせても423,200株ですから、全く盛り上がっていません。
とりあえず9時前に注文してみただけという人が多かったのでしょう。TOB銘柄は4倍を活用したマネーゲームが起きにくいです。
ちなみに、セコム上信越はTOBによる上場廃止を予定しています。上場子会社の解消が目的ですから、株価がTOB価格を上回るのもハードルが高そうです。