鉱研工業のTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格764円)
2025年6月16日、東証プライム上場のヒューリック(3003)は、スタンダード上場の鉱研工業(6297)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOBによる鉱研工業の上場廃止の理由
ヒューリックが鉱研工業の株式をすべて買い取って非公開化するため、鉱研工業は上場廃止になる予定です。
鉱研工業の株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、あるいは株式市場で売却することもできます。
鉱研工業のTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:764円
2. TOB期間:2025年6月17日(火)から7月29日(火)まで(30営業日)
3. 決済の開始日:2025年8月5日(火)
4. 買付予定株式数:上限なし、下限4,240,100株
5. 買付代理人:大和証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
鉱研工業の株式の今後の見通し
6月16日の終値は525円でした。TOB発表後に株価はTOB価格に向かって上昇する動きが予想されます。その後、上場廃止まで横ばいが続くと考えられます。
鉱研工業のTOBに応募するメリット
鉱研工業のTOBに応募するメリットは、TOB価格の764円で売却できることです。
具体的には、鉱研工業の株式を保有している証券会社から、大和証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、2025年8月5日以降に買付代金が支払われる予定です。
鉱研工業のTOBによる配当への影響
鉱研工業は3月決算の企業で、期末に一括配当を行う企業です。毎年3月末に期末配当の権利確定日があります。
2026年3月期の期末配当については、2025年5月12日時点では1株当たり18円を予想されていました。しかし、TOB成立を条件に無配となる予定です。
なお、無配となるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は配当が支払われる可能性もあります。
鉱研工業のTOBと株主への影響
TOB価格の764円が2024年4月の高値である649円を上回るため、株主は含み益がある状況です。鉱研工業の上場廃止が決定すれば、保有株式の売却によって株主の損益も確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:株式市場で売却することもできる
(1)TOBに応募するには、原則として大和証券の口座が必要です。口座をお持ちの方は、応募手続きをご確認ください
(2)6月19日以降の株式市場で売却できます。