(追記あり)住友精密工業のTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(2023年3月22日廃止)
2022年11月11日、東証プライム上場の住友商事(8053)が住友精密工業(6355)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・3,650円
(2)TOB期間・・・2022年11月14日(月)から12月26日(月)まで
(3)決済の開始日・・・2023年1月4日(水)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限206万4856株
(5)証券会社・・・SMBC日興証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格3,650円、TOB期間は2022年11月14日(月)から12月26日(月)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、住友精密工業は上場廃止になります。これに伴い、2023年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配になります。
住友精密工業の株主はTOBに参加して保有株を3,650円で買い取ってもらうか、もしくは株価が3,650円に近づいたら株式市場で売却できます。
住友精密工業の今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
11/11 | 2,592 | - |
11/14 | 3,095 | +503 |
11/15 | 3,650 | +555 |
11月11日終値2,592円。14日から株価が急騰し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。その後は上場廃止まで横ばいが続く見込みです。11月15日にTOB価格に到達するでしょう。
なお、株価が3,000円以上で5円刻みになるので、14日は503円ストップ高になる予定です。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格3,650円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、住友精密工業の株を購入した証券会社からSMBC日興証券に移管して(移動して)売却します。2023年1月4日以降に投資資金が戻ってきます。
住友精密工業の配当金について
2023年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配になります。今期予想及び前期実績ともに1株25円でした。
ただし、配当金がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
住友精密工業の株主の今後について
住友精密工業月足チャート
月足チャート5年分です。2019年以降に買った株主は含み益の状態です。仮に上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げに期待
(1)TOBに参加するにはSMBC日興証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)11月14日夜間取引から売却できます。SBI証券や楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。その他の方は15日の株式市場で売却できます。
(3)ダメ元で期待したいです。
(追記)住友精密工業の上場廃止日決定
住友精密工業の上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2023年3月22日(水)、売買最終日は3月20日(月)です。
住友精密工業の株主は、売買最終日までに売却しないと、3,650円で強制買い取りとなります。3月24日以降、「3,650円×株数」の投資資金が戻ってきます。
2月16日開催の臨時株主総会で承認されると実施されます。