レオパレスの業績下方修正とリストラ発表で株価急落
6月4日、東証1部上場のレオパレス21(8848)が2020年3月期の業績予想を下方修正しました。
・2020年3月期の赤字拡大
・リストラ発表(約1,000名)
レオパレス21:2020年3月期業績予想
・売上高:4473億円(予想)→4335億円(修正)
・営業利益:△280億円(予想)→△365億円(修正)
・経常利益:△278億円(予想)→△364億円(修正)
・当期純利益:△304億円(予想)→△803億円(修正)
売上高が減少し、営業利益、経常利益、当期純利益の赤字が拡大しました。
施工不備が問題になった前期の赤字が686億円ですから、さらに深刻な状況です。
2019年~2020年の入居率(2019年9月~2020年4月)
・9月・・・80.07%
・10月・・・79.49%
・11月・・・79.21%
・12月・・・78.91%
・1月・・・80.19%
・2月・・・81.82%
・3月・・・83.07%
・4月・・・81.40%
2019年9月から2020年4月までの入居率です。
レオパレスの場合、この数字が80%を切ると、入居者からもらうお金よりもオーナーに支払うお金が多くなります。いわゆる「逆ざや」となり、会社から現金が流出します。
2019年10月・11月・12月の70%台から徐々に回復しています。ところが、コロナの影響で4月に再び悪化しました。レオパレスの物件は企業の社宅として使われています。
企業の需要が落ち込むとレオパレスを借りる人も減少し、入居率も下がります。コロナはリーマンショック以上と言われているので、5月・6月・7月・・・と数字が悪くなることが予想されます。
次回、5月の結果は6月中旬に発表される予定です。
レオパレスのリストラについて
6月4日朝にリストラに関する報道が出ました(翌5日に正式発表)。1,000人規模の希望退職を募るようです。
対象者は2020年4月1日時点で35歳以上の社員、退職予定日は8月31日とのことです。
レオパレス日足チャート
6月4日終値236円。5日終値257円。
報道で株価が急落し、それ以降は乱高下しています。
一般的に、企業がリストラすると、業績の改善が見込めるので株価が上昇する要因になります。ところが、レオパレスは全ての対応が遅れているので黒字転換する時期がわかりません。
中長期で買う投資家もいないので、短期がメインとなり、株価も落ち着きません。
崖っぷち企業への投資が好きな管理人としても、業績で買うのはまだ早いと感じます。