ジョリーパスタの上場廃止と株主優待、株主の今後について
5月14日、東証1部上場のゼンショーホールディングス(7550)は、ジョリーパスタ(9899)を株式交換で完全子会社化すると発表しました。
ジョリーパスタは2019年7月30日(火)に上場廃止になります。最終売買日は7月29日(月)です。
重要な株式交換比率は、ゼンショーホールディングス「1」に対して、ジョリーパスタ「0.80」です。上場廃止後、ジョリーパスタ1株はゼンショーホールディングス0.80株に換わります。
ジョリーパスタの株価について
両社の株価は、「1」と「0.80」に近づくように動きます。この現象をサヤ寄せと言います。
その後、比率とほぼ同じように動きます。
5月14日時点で、ゼンショーホールディングス2,317円、ジョリーパスタ1,880円でした。仮にゼンショーホールディングスが2,317円のままだとすると、
2,317円×0.80=1,853.6円
となり、ジョリーパスタは14日時点で約27円割高の状態となります。
ただし、ゼンショーホールディングスの株価も常に変動するので、ゼンショーホールディングス2,500円とジョリーパスタ2,000円、ゼンショーホールディングス1,500円とジョリーパスタ1,200円という組み合わせもあります。
ゼンショーホールディングス日足チャート
5月15日終値2,314円。同時に発表された決算の影響もなく、落ち着いた値動きです。
ジョリーパスタ日足チャート
5月15日終値1,835円。株価が下落し、割高な状態が解消されつつあります。
ジョリーパスタの株価の株主優待について
株主優待の詳細
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日、9月30日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・食事券1,000円分
・500株以上・・・食事券5,000円分
・1,000株以上・・・食事券1万円分
ジョリーパスタの株主優待は、ゼンショーグループで利用できる食事券です。株主は年2回、優待がもらえました。
7月20日上場廃止ですから、2019年9月の優待はないでしょう。2019年3月が最後の予定です。
後日、優待に関する発表が出る可能性もあります。
ゼンショーホールディングスの株主優待について
株主優待の詳細
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日、9月30日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・食事券1,000円分(500円×2枚)
・300株以上・・・食事券3,000円分(500円×6枚)
・500株以上・・・食事券6,000円分(500円×12枚)
・1,000株以上・・・食事券12,000円分(500円×24枚)
・5,000株以上・・・食事券30,000円分(500円×60枚)
ゼンショーホールディングスの株主優待も食事券です。その他、牛丼の具等の冷凍食品との交換も可能です。
ジョリーパスタの株主の今後について
ジョリーパスタの株主は、上場廃止以降、保有株がゼンショーホールディングス株に換わります。
例えば、ジョリーパスタ100株はゼンショーホールディングス80株です。ゼンショーホールディングスは100株で取引するので、80株は単元未満株です。
単元未満株は、SBI証券やマネックス証券、カブドットコム証券などのネット証券を利用すれば普通に売買できます。単元未満株でも株数に応じて配当金がもらえるので問題ありません。
ただし、株数が変化すると、優待の内容も大きく変わる可能性があります。
「ジョリーパスタ→ゼンショーHD」による優待の変化
(1)ジョリーパスタ100株(食事券1,000円分)→ゼンショー80株(優待なし)
(2)ジョリーパスタ500株(食事券5,000円分)→ゼンショー400株(食事券3,000円分)
(3)ジョリーパスタ1,000株(食事券1万円分)→ゼンショー800株(食事券6,000円分)
ジョリーパスタの優待をもらうために、必要最小限の株数を保有していた株主は、株式交換によって、優待が悪化します。
特に(1)ジョリーパスタ100株の場合、優待がもらえなくなります。
ジョリーパスタの上場廃止後、ゼンショーホールディングス株を追加購入するか、もしくは、その前にジョリーパスタを売却して、別の優待銘柄に乗り換えると良いでしょう。