丸運のTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格949円)
東証プライム上場のセンコーグループホールディングス(9069)は、スタンダード上場の丸運(9067)に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表しました。
丸運のTOB(株式公開買い付け):非公開化による上場廃止
このTOBは、センコーグループホールディングスが丸運の全株式を取得して非公開化することを目的としています。成立した場合、丸運は上場廃止となる見込みです。
また、TOBはセンコーグループ単独ではなく、JX金属との共同による枠組みであり、上場廃止後の丸運は、センコーが80%、JX金属が20%を保有する予定です。
丸運の株主が保有株を売却する方法としては、TOBに応募する方法と、市場で売却する方法の2つの選択肢があります。
TOBの条件とスケジュール
1. 買付価格(TOB価格):949円
2. 買付期間(TOB期間):2026年1月下旬開始予定(20営業日)
3. 決済開始日:2026年2月下旬~3月上旬
4. 買付予定数(下限):3,200,400株
5. 公開買付代理人:大和証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
丸運の株価見通し
11月13日の終値は705円でした。TOB価格の949円がこれを大きく上回るため、発表後はTOB価格に近づく形で上昇し、上場廃止まで949円近辺で推移すると考えられます。
TOBに応募するメリット
丸運のTOBに応募するメリットは、TOB価格の949円で売却できることです。
具体的には、丸運の株式を保有している証券会社から、大和証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。TOBが成立した場合、2026年2月下旬から3月上旬に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
丸運は3月決算の企業です。毎年9月末が中間配当、3月末が期末配当の権利確定日です。
2026年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配となる予定です。TOBが不成立となった場合は、配当が再度検討される可能性があります。
丸運のTOBと株主への影響
TOB価格の949円は、発表前日(11月13日)の終値705円を約34.6%上回る水準です。これにより、多くの株主にとって有利な価格で利益を確定できる状況となります。丸運の上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たずに、株式市場で売却できる
(1)TOBに応募するには、大和証券の口座が必要です。口座がある方は、TOBが開始されたときに応募手続きをご確認ください。
(2)TOBの決済日を待たずに資金を早急に確保したい場合は、11月17日以降に株式市場で売却することが可能です。








