東映の株式分割と配当金、優待変更、株主への影響について
東映の株式分割の主なポイントについて
2024年2月14日、東証プライム上場の東映(9605)が株式分割を発表しました。
・株式分割は「1→5」
・2025年3月期の中間配当から影響あり
・2024年9月優待から新制度
詳細は以下の通りです。
東映の株式分割の詳細について
東映は2024年3月31日を基準日として、「1→5」の株式分割を行います。
現在100株の株主は、株式分割によって500株に増加します。ただし、全体の投資資金は変わりません。
(分割前)株価2万円×100株=(分割後)株価4,000円×500株=資金200万円
株数が5倍に増えても株価が5分の1になるので、投資資金は200万円で変わりません。
2024年3月28日から株価が5分の1になります。27日(水)までが分割前の株価、28日(木)から分割後の株価です。
東映の配当金への影響について
東映は3月決算企業です。毎年9月末に中間配当、翌年3月末に期末配当の権利がもらえます。
東映の配当金について
・2024年3月期の中間配当(23年9月)・・・1株30円
・2024年3月期の期末配当(24年3月)・・・1株30円
・2025年3月期の中間配当(24年9月)・・・1株6円(仮)
2025年3月期の中間配当から分割後の株主が対象になります。2024年3月期の期末配当については、1株30円を予定しています。
分割前100株の株主(2024年3月期の期末配当)
配当金30円×100株=3,000円
分割前100株の株主の場合、配当金は3,000円(税込)もらえます。
分割後500株の株主(2025年3月期の中間配当)
配当金6円×500株=3,000円
同じ株主が2025年3月期の中間配当をもらうケースです。仮に同じ配当水準を続けるなら、1株あたりの配当金が減っても株数が増えているので、もらえる金額は変わりません。
今後、株式分割による配当予想の修正が発表されるでしょう。
2024年3月期の期末配当の権利付き最終日は2024年3月27日(水)です。配当金がほしい方は、3月27日までに買えば間に合います。
東映の株主優待について
(分割前)2024年3月優待まで
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日、9月30日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・優待券1冊
・200株以上・・・優待券2冊
・400株以上・・・優待券4冊
・700株以上・・・優待券6冊
・1,300株以上・・・優待券8冊
・2,000株以上・・・優待券10冊
・4,000株以上・・・優待券20冊
・6,000株以上・・・優待券30冊
※優待券は1冊が6枚つづり
(分割後)クオカード・・2024年9月優待から
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・特製クオカード1,000円相当
(分割後)優待券・・・2024年9月優待から
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日、9月30日現在の株主名簿に記載または記録された500株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・500株以上・・・優待券1冊
・1,000株以上・・・優待券2冊
※優待券は1冊が6枚つづり
(分割後)長期保有株主優待制度・・・2024年9月優待から
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日、9月30日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上を1年以上保有する株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・撮影所見学ツアーやグッズのプレゼント等(抽選)
東映の株主優待は劇場や施設で使える優待券です。毎年3月末と9月末の株主は年2回、優待がもらえます。
2024年3月優待については、分割前(変更前)の株主が対象です。2024年9月優待から分割後(変更後)の株主が対象になります。
変更後の優待はクオカードと長期株主向けが追加されて、優待券の枚数が減少しました。
新規株主にとって優待拡充、既存株主にとって優待改悪となります。特に、株数の多い株主ほどダメージが大きいので、余分な株数を売却して別の銘柄に乗り換える動きが起きるでしょう。
優待をもらうための投資資金について(分割後)
・株価4,000円×100株=40万円(クオカード)
・株価4,000円×500株=200万円(クオカード+優待券)
分割後の株価が4,000円の場合です。東映の優待をもらうためには40万円以上の資金が必要です。
2024年3月優待の権利付き最終日は2024年3月27日(水)です。2024年9月優待の権利付き最終日は2024年9月26日(木)です。優待がほしい方は、それぞれの権利付き最終日までに買えば間に合います。