鳥居薬品のTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について（TOB価格6,350円、手続きはSMBC日興証券）
2025年5月7日、東証プライム上場の塩野義製薬（4507）は、鳥居薬品（4551）に対して、TOB（株式公開買付）を行うと発表しました。
TOBによる鳥居薬品の上場廃止の理由
塩野義製薬が鳥居薬品の株式をすべて買い取って非公開化するため、鳥居薬品は上場廃止になる予定です。
鳥居薬品の株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、株式市場で売却することもできます。
鳥居薬品のTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格：6,350円
2. TOB期間：2025年5月8日（木）から6月18日（水）まで（30営業日）
3. 決済の開始日：2025年6月25日（水）
4. 買付予定株数：上限なし、下限3,342,000株
5. 買付代理人：SMBC日興証券（証券会社）
6. 配当：TOB成立を条件に無配となる予定
鳥居薬品の株価の今後の見通し
株価がTOB価格まで上昇しました。今後、上場廃止まで横ばいが続くと考えられます。
仮に、鳥居薬品の株価が値下がりすると、株式市場で鳥居薬品を買ってTOBに申し込む投資家が増えます（※差額が儲かる）。株価を買い支える投資家がいるので、大幅な値崩れは起きないでしょう。
鳥居薬品のTOBに応募するメリット
鳥居薬品のTOBに応募するメリットは、TOB価格の6,350円で売却できることです。
具体的には、鳥居薬品の株を保有している証券会社からSMBC日興証券へ移管し、TOBへの売却手続きを行う必要があります。
SMBC日興証券の公開買付手続きについて
(A)ログイン→メッセージボックス→公開買付けのお知らせ→取扱銘柄一覧→鳥居薬品を選択
(B)ログイン→お取引→公開買付け→取扱銘柄一覧→鳥居薬品を選択
SMBC日興証券にログインして、銘柄一覧から鳥居薬品を選択してください。AとBのどちらの方法でも確認できます。
TOBに応募すると、2025年6月25日以降に買付代金が支払われる予定です。SMBC日興証券で売却するときの手数料は無料です。
現在の株価はTOB価格（6,350円）を下回っているため、TOBに応募すれば利益を確定できます。投資金額をできるだけ多く回収したい株主は、TOBに申し込むと良いでしょう。
鳥居薬品のTOBによる配当への影響
2025年12月期の配当の詳細
・ 中間配当（2025年6月）：無配
・ 期末配当（2025年12月）：無配
鳥居薬品は12月決算の企業です。毎年6月末に中間配当、12月末に期末配当の権利確定日があります。
2025年12月期の配当は、中間配当および期末配当ともに、TOB成立を条件に無配となる予定です。ただし、TOBが不成立になった場合は、配当が支払われる可能性もあります。
鳥居薬品のTOBと株主への影響
TOB価格6,350円が直近の高値を上回り、上場来高値も上回るため、株主は含み益がある状態です。鳥居薬品の上場廃止が決定すれば、株主の利益が確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合：TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合：すでに売却済み
(1)TOBに応募するには、SMBC日興証券の口座が必要です。口座をお持ちの方は、応募手続きをご確認ください。
TOB期間は「2025年6月18日まで」ですから、これから口座を準備しても十分に間に合います。
(2)株価がTOB価格に到達しました。急ぐ投資家は、すでに売却済みでしょう。
